真空管アンプを取り巻く諸問題のなかで最も深刻なのが相次ぐパーツの製造中止と価格高騰。いまや
ディスクリート用パーツは基本的に絶滅危惧種で、私たちが子供の頃あたり前に使っていたチューブラ型電解コンデンサー(円筒形のコンデンサーの両脇からリードが出ているタイプ)や各種機構パーツ、大型可変抵抗類などもどんどん製造中止になっています。欲しければ何千個注文して下さい的な話なかりです。
そして単価の大幅値上げ。それも一度に30%アップなんて話はザラで、少量多品種調達が基本のキット業界に棲む者としては頭の痛い話ばかりです。真空管類も”そろそろ在庫が切れるな”と思って見積りを取ると仕入価格が今の売価より高いなんてことも日常茶飯事。
事情はいずこも同じようで本日エレキットからベストセラーモデル「
TU-8200R」の製造完了の連絡が入りました。つまり今後は市場流通在庫のみということになります。
私どもでは専売モデル「
TU-8200R sv」を用意するほどの人気モデルですのでショックは小さくありませんが、幸い現時点の在庫は十分ですので、供給につきましては当面問題はありません。
TU-8200Rの魅力は”My First Tube Amplifier”に相応しい作り易さと類稀なコストパフォーマンス、そして一線級の音質の三位一体が極めて高いレベルで結実しているところでしょう。同好の皆さんにとって多極管シングルから真空管アンプの魅力に取り憑かれた、という方も多かった筈。この魅力的なモデルが市場から消えてしまう前にゲット頂きたいと思います。
ぜひお仲間やお友達にもお伝え頂ければ幸いです。