Mullard CV4004 / ECC83 Made in Great Britain 再登場
2024年 05月 17日
6月には同じMullard ECC83でもMade in Hollandバージョンのご紹介が出来る見込みです。UK製とHolland製の違いについてはこのポストが参考になると思います。
Mullardで思い出しましたが、今日Mullard CV4024 / 12AT7を初段に使ったSV-P1616D / 松の出荷前点検を行いました。この個体は珍しい職人さんと私の共作で、ベース部分は職人さんが制作しカップリングコンデンサー等のカスタマイズ部分を私が仕上げたものとなります。
CV4004がこれだけ高くてモノがないのはヴィンテージギターアンプ業界でも非常に人気があって取り合いになった結果、絶滅危惧種となったことに原因がありますが、そのようは背景もあってCV4004系の転がしも多数流通しています。中古であっても1万円以下で値付けされているものは要注意かもしれません。
以前は出力管も整流管も良いヴィンテージがたくさんありました。価格もずいぶん安かったものです。時間の経過とともに個体数が減り、中古球の流通が増えて良い物は本当に高くなりました。特に寿命が短めな整流管は新品で入手できるチャンスも限られてきており、特に274B系の相場は著しく上がっています。
昔よく先輩方から「整流管3000時間, 出力管5000時間, 電圧管10000時間」等と伺ったものです。真空管の寿命は回路や動作環境によって寿命は大きく変わるのでこの数字自体には根拠がありませんが、相対的尺度としては参考になるお話です。
真空管全盛期は半世紀以上前のお話ですが、現在もまだヴィンテージ電圧管(12AX7等)が高価ながら生き残っているのは或る意味理屈通りといえるかもしれませんね。