今日は午前中会社で作業。午後から昨日の組立の続きを始めて夕方に完成しました。
恐らく30数年ぶりに息を吹き返したアンプ。以前書いたように回路図すらないキット組立品の解体再組立は何百ピースのジグソーパズルを解くような面白さがありました。寝食を忘れるという言葉がありますが、昨日そして今日の製作時は完全にゾーンに入って時間が止まったような感覚のなか大いに楽しませて頂きました。
12AU7直結6L6GCシングル。もし電源トランスのヒーター巻線, B巻線にもう少し余裕があればKT88辺りも使えるのに…と思いながら測定すると出力4.2W+4.2W, 周波数特性15Hz~50kHz(8Ω/-3dB) , ゲイン23dBという成績。出力管は曙光電子の6L6GCで通電確認をしています。
増幅部の拡大。カップリングコンデンサーだけはオイルコンに変えましたが、その他のパーツはすべてデフォルトを流用。ラグ板位置も変えておりませんので、”たぶんこういう感じの実体図だったのではないか...”と思いながら再組立を行いました。
ちなみに下の写真が入荷時の状況の再掲です。
同じアンプキットのbefore / afterです。極端な事例であるのは事実ですが、知らない間にこういう事が他で起こっている(かもしれない)ことを示唆しています。
そういえば、4年前に雑誌の企画で未経験の方が真空管アンプキットに挑戦!というテーマで当社製品を素材として採り上げて頂いたことがありました。
時期的にはコロナ最初の緊急事態宣言が出た頃の取材でしたが、二日間お隣でサポートさせて頂いて、初めての方でも何の問題なくオール手配線のキットが完成できたことを嬉しく思い出します。言い換えれば、誰のサポートも受けられないと上のbeforeのような状態になりかねない、ということの裏返しかもしれません。
今年のGWは例年になく出動の機会が多かったように思いますが、”お陰さまでぶじ完成しました!”というご連絡も沢山いただきました。留守番役に出来ることは僅かですが、少しでも誰かのお役に立てたのであれば、これほど嬉しいことはありません。
誰かが言っていました。「人間の”能力”に大きな違いはありません。違いがあるとすれば”情熱”の差だけです。」あと一日...GW中に完成の感動を味わいたい皆さんのご健闘を心よりお祈りしています。