今日はオフ日に出来ればと思っていたのですが、結果的に独り留守番稼業に休みなし!でした。今日はもともと東京からの来客を予定していて、その
出会いを遡ってみると7年前。この仕事が最高に楽しいのは同じ趣味の仲間が増えていくことを日々実感できることです。
新幹線の駅までお送りしたあとに現場に入って作業開始。まずは業界の大OM(=Old Man=アマチュア無線の世界で使われる先輩に対する敬語)がアンプ修理用のEL34を必要とされているということで急遽発送準備。状況的に
G-K事案のようで、いずこも事情は同じようですね。

マッチドクワッドを選別したあと、短時間ですがバーンイン(初期枯化)を実施。SV-19DでIp=40mA環境を設定し出荷締切ギリギリまで粘って宅配業者さんの営業所まで持込みました。日ごろスタッフのお陰で梱包作業や出荷作業がスムーズに間違いなく行われていることに改めて感謝です。慣れない人間がやると時間ばかり掛かってオマケにミスったりして全く以て非効率です。
発送が終わったあと、作業場へ戻って幾つかの案件を継続します。今日ご紹介するのは…

12年前に納品したSV-2PP ver.2009。出力管の消耗に伴う総入れ替えに併せて全体点検を実施中です。

これが元々の845。干支が一周する間にゲッターがほぼゼロまで減っている状況がお分かり頂けるでしょうか。ここまで使って頂けると真空管も本望ですね!

これは特注案件で、まだ製作中のためシャーシ内が整理されておりませんがSV-P1616D / EL34スペシャルバージョン(ワンオフ)です。

きっかけはこれ。先月初めにアップした画像の再掲ですが、某老舗ジャズ喫茶で使っておられたMarantz 8B。このメンテ自体は現在も進行中なのですが、今後のために同じ音調のアンプをもう一台用意したいということになり、急遽準備中なのが上のSV-P1616D改という訳です。
Marantz 8Bの回路を研究し、SV-P1616Dを固定バイアスに設変しEL34をMarantz 8Bとほぼ同じ動作条件とします。ドライブ段も定数変更し外見は違うものの、実質クローン的なアンプとして間もなく完成の予定です。業務用で日々10時間使うのであれば、動作を少し軽めにした方が得策で、家庭用途とは優先順位項目が異なるのは或る意味当然のことです。回路検討, 試作, 修正, 制作で元の価格の倍以上になりますが、辣腕の職人さんが腕をふるって頑張っているところです。
明日は関東巡業の準備のため作業場でいろいろ段取りする予定です。GWで都内のホテルが取れないかと思っていましたが、いつものホテルに何とかねじ込んで頂くことが出来ました。コロナの頃は本当に大変だったと思いますが、今はインバウンドを含め全国的に需要が高まっていて観光業界の皆さんも元気いっぱいです。私たちも一緒に頑張っていきたいと思っています。