今日はMさんが初めてスピーカー(バックロードホーン)を自作されたと伺ったので、既存機器の健康診断がてらお邪魔した時のお話。
先日導入いただいた
Ref10 nano / MC-3+USBの組合せは絶好調。デジタル系のフォーカスと鮮度が著しく向上しています。
大きな効果は人の声に。
C-FT1000(FMチューナー)で聴くアナウンスがかつてないリアリズムを伴って眼前に浮かび上がる感じです。
そしてCDも…。
キース・ジャレット・トリオの「スタンダーズ ライブ」のピアノの立ち上がりと余韻。そしてホールの空気感もとても気持ちよく聴くことが出来ます。
そしてアナログ系はというと…
ターンテーブルは巷で絶賛の
DP-3000NE。安定したプラッターの挙動とアームのトレーサビリティの良さによって聴感上のSNの良さが聴くたびに素晴らしいと感じます。
カートリッジは
青龍。HPには載せておりませんが
朱雀とともに常時受け付け中です。
フォノEQは定番
SV-310EQ。MさんのはWE310A-Telefunken E88CC♢-WE422Aのスペシャルバージョンです。
パワーアンプは…
LM91A / Western Electric 300B仕様 +
SV-284D バランスドシングル / ELROG 845仕様 。力強く且つ繊細。どこまでも吹き上がり、どこまでも沈み込む稀有な音の世界です。
そして主役4343の前に今回Mさんが初めて作られたバックロードホーンのキットが鎮座しています。このためにハタガネ(クランプ)など工具も一式揃え、組立後の乾燥に一ヶ月近くかけて満を持して完成された「作品」。ユニットはFOSTEX のFE108EΣです。
バックロードはエンクロージャーとユニットのマッチングが肝で、このエンクロージャーのように音道2m, カットオフ50Hzという仕様を満足させるためには108EΣのようなパワフルなユニットをあてがうことが非常に大切です。
完全に接合し、十分な時間をかけて乾燥させた効果もあり、付帯音もなくダンピングの効いた重低音が心地よく響きます。状況を知らない人がパッとこの部屋に入ってくると”やっぱり4343はいいですねえ”ってなる…というのも頷けるお話です。
Mさんは元々ぜんぜん自作派ではなかったのですが、お付き合いのなかで少しづつ創るということに興味を持ち始められたようです。今回じっくり納得のいくまで妥協せず作って、結果出た音にご自身が一番驚かれたとか。
少し前に「70歳前にこんなことやるとは全く思っていませんでした」と仰っていたMさんですが、次はこのバックロード用のアンプ制作にも挑戦…なんて野望もお持ちの様子。
TU-8200Rsvあたりで成功体験を味わって頂きつつ、自作の感動を味わって頂ければこんなに嬉しいことはありません。