時計をどこまで戻せるか
2024年 04月 01日
ブログのアップ頻度, ショールーム開放日, 社会貢献活動も…近年手が回らなかった様々なことを、再度しっかりやってみることを目標としてみました。
試聴受付もそのひとつ。2021年秋以降、業務の中心が技術的コンテンツになったり、出張が多くてお受けできないタイミングもありましたが、今後はできるだけ時間をつくってお客さんとのコミュニケーションを増やしていきたいと思います。今日も3件の来客がありました。
そういえば試聴室の試聴スピーカーも変わりました。
つづいてお見えになったのはKさんご一行。ちなみ試聴室は3名まで入れます。Kさんは300Bシングルをお使いでWestern Electric 300BとCetron 300Bをお使いなのですが、バックアップ用に別の300Bを…ということでお越しになりました。音の違いの出やすい無帰還300Bシングルで比較試聴したいということでTU-8900を用意。
Kさんご愛用のCetron 300BはDC点火の場合フィラメントの片切れが起こり完調の個体は少ないと言われています。2組あるフィラメントのうち1組のみ断線する現象で、上から覗けば分かりますが、音が出ちゃうのでそのまま気づかず使っておられる方もあるかもしれません。
DC点火の場合は給電が一定方向となるため、微視的にいえばフィラメントの直流抵抗分によってプラス側とマイナス側の電位が僅かに異なります。通常この電位差は織り込み済で現行China球やWestern球では問題は起きないのですが、Svatlana 300B(Russia)とCetron 300B(USA)では長時間使用でフィラメントの片側が痩せる現象が発生したという経緯があります。
ところで現行Western Electric 300Bはプレート処理がカーボンスートからグラフェン処理に変わってIp(電流効率)が飛躍的に向上したのは以前申し上げた通りです。
…こんな感じでご自身の耳で様々な真空管アンプの音を聴いてみたいという方は是非ご一報ください。直近二週間くらいはかなり高倍率になりますので、余裕をもってご連絡頂ければ幸いです。