その昔、好きだった流行歌に「さよならは別れの言葉じゃなくて再び逢うまでの 遠い約束」という一節がありました。3月末は終わりと始まりの境界線。わたしの身近からもそういうニュースが幾つか入ってきます。
NPO法人ラジオ少年さんのお世話になったという仲間もきっと多いと思います。そのラジオ少年さんが3/31を以てキット頒布を終了されると知ったのはいつだったでしょうか。
”モノづくりの素晴らしさを一人でも多くの人に”をスローガンに掲げ1998年に創業した私どもですが、その数年後に大先輩たちが札幌で「ラジオ少年」の名のもとにキット事業に参入されたことは、とても大きな力を与えてくれました。また同法人代表の原OMには個人的にも大変お世話になりました。
ラジオ少年オリジナルキットは何台も作りましたし、低価格な手配線真空管アンプキットを探しているという方に幾度となく紹介させて頂きました。その最大の特徴は「自分で考え、自分で作る」という徹底した教えだったように思います。

これはずっと前に手に入れた「AMP-MINI-DX」キット。いまでも未組立状態で大切に保管しています。法人のHPではすでに情報が削除されているようですが、
ネットで画像検索すると参考情報が見つかるかもしれません。
同法人のキットは回路図と俯瞰的な内部写真がついているだけ。確かHPには製作上のサポートはしない旨の主張がはっきり書かれていたように記憶しています。HPの製作記が唯一のガイドで、それが「自分で考え、自分で作る」マインドを育て、最後まで自分でやり切ることの大切さを教えて下さっていたような気がします。同法人のキットを経て電気の基礎や真空管アンプの回路について腕を磨いた若者が沢山いたに違いありません。
キット頒布を終えられてからも活動自体は継続されるようですので、これからも次世代を担う人材の育成に御尽力されるものと拝察いたします。ともあれ22年間ありがとうございました。