今日とても嬉しいことがありました。書庫の旧いオーディオ雑誌類の片づけをしていたら、思いがけず創業直後の資料の綴りが出てきたのです。1999年頃まだ独りでこの仕事をやっていた頃の大切な記録です。

これは最初のオリジナルモデルSV-1(300Bシングル)の組立マニュアルの回路図ページでなんと手書き。これを白黒コピーしてキットにお付けしていたのでした。その後SV-2の初代モデル(EL34-845)が出て年数百台も出る大ヒットとなったこともあり、このSV-1は自然消滅に近い形でたぶん200台くらいでディスコンになったような気がします。

これは電圧増幅段7044周辺の実体図のページ。7044は5687WBの差換え可能な上位球で、回路的には後のSV-91Bにも継承されたMLF(マルチループフィードバック)を採用しています。当時たぶん
浅野勇さんの設計にインスパイアされていたのだと思います。

対してこれはSV-S1616D / 300B仕様の電圧増幅段実体図。かなり風情が違いますね。
2002年、ネット参入を機に一気に人が増えて仕事の仕方もずいぶんと変化しましたが、25年前も今も”がんばって作って下さい!”というエールに全く変わりはありません。時々この組立マニュアルを見返して初心に立ち返らなければ...と強く思った今日でした。
もしSV-1をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非ご一報いただけないでしょうか。可能であれば、もう一度、自分の原点と再会を果たしたいのです。