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Stop & Return (立ち止まって戻る)

先日のリビルド(解体再組立)案件のパート1を今日行いました。
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パーツと配線を一つづつ外しながら原回路をトレースしていきます。なんの情報もありませんでしたが、CR定数などから12AU直結二段, 出力段6L6GC系UL接続であろうことが分かりました。

これが修理案件の場合は、ユーザーさんの”作った痕跡”、いいまえれば”魂”みたいなものまで取り去ってしまわないため、修復可能部分はなるべく残して再生するのですが、実機の程度やお客さんのニーズにより今回のような”ゼロ払い”の方が結果的に速く、安く、信頼性高く製品を復旧することが出来ます。

心を鬼にして勇気をもって立ち止まり、スタート位置に戻ることが結果的に良い結果に繋がる…先人に敬意を示す意味で整流ダイオードだけ元の状態を遺すことにしました。
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正面うえからの画像。ハンダを完全に吸い取ってハンダ屑, 配線材の残り等もすべて除去したあと、US8P, MT9Pソケット, 左右独立入力ヴォリューム, 電源SW, ネオンランプブラケット等もすべて外して接点を洗浄してから再実装します。これだけで半日かかってしまいました。
Stop & Return (立ち止まって戻る)_b0350085_00052366.jpg
その後はギターアンプの真空管(12AX7 × 4, EL34 ×4)の交換と調整。アンプの設計, オペレーションにもよりますがHiFi用途よりハードなオペレーションになっている場合もあるので、年一回くらいは聴診器を当ててあげるのが良いと思います。

前回調整時に4本のプレート電流がしっかり合うように調整したのですが、どうしてもその後のドリフト(特性変移)によってバランスが崩れがち。4本のEL34のうち1本のIpが下がっており、初段12AX7のGmが下がっていてキレのない丸まった音になっていましたので、少々勿体ない感じもしますが全てのタマをリフレッシュします。結果クリーントーンのアタックがバッチリ決まるようになって、芯のあるクランチトーンが復活して良かったです。

明日は修理案件, アップグレード案件など作業集中日。手を動かせば動かすほど自分の経験やスキルも上がる職人シゴトですので、パズルを解くような気持で一つ一つの案件と向かい合っていきます。



by audiokaleidoscope | 2024-03-23 23:59 | オーディオ

SUNVALLEY audio公式ブログです。新製品情報,イベント情報などの新着情報のほか、真空管オーディオ愛好家の皆様に向けた耳寄り情報を発信して参ります。


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