3月に入って一週間。なんだか時差ボケのような気分からようやく醒めて心身ともに再びモノづくりに専念できる感じになってきました。これまで停滞気味だったブログやyoutubeのアップロード、そして試聴室イベントも徐々に復活させていこうと思っています。
今日はここ最近の作業完了写真をご紹介します。

SV-91B(前期タイプ)のリビルド。キット組立品を完全にバラして一から組み直させて頂きました。

SV-91B(後期タイプ)のオーバーホールと負荷インピーダンス変更(8Ω→16Ω)。こうやって並べてみると前期と後期の違いがよく分かりますね。

SV-310EQ(後期タイプ)のオーバーホール。Western Electric 310AのGmが棄却値以下に下がっていたので、ペアとなる個体を選別し全体再点検。

ちなみにこれがSV-310EQ(前期タイプ)。回路的には全く同じですが手作り感満載ですね。20数年経つといろいろ変わるものです。

これはSV-12D(チャンデバ)。チャンデバはいちど設定が決まるとあまりツマミを動かさないので接点不良だったりガリ気味になりがちです。せっかくお預かりしたので全体点検も並行して行って万全を期します。

これは欧州向けのSV-EQ1616D(230V仕様)。カップリングコンデンサーが国内仕様と違っています。ちなみに抵抗も国内はハイグレードカーボンですが海外仕様は金属皮膜抵抗になっていて音もかなり違います。

SV-P1616D / KT170仕様(最強バージョン)。写真だけ見るとスルーしてしまいそうですが、組立マニュアルには書き切れないノウハウ満載。単に組立を代行しているだけではありません。

SV-Pre1616D / 梅。製品のグレードはさまざまですが、組立レベルに違いは全くありません。当社の場合は流れ作業にはせず、職人さんが最初から最後まで一人で仕上げる「自工程完結型」モノづくりを採っています。現在わたし含めて6人が毎日作業に当たっていますが、組み上がけてからエージングと測定を経て最終出荷点検まで概ね四週間かけて練り上げています。
今は出荷台数や売上金額よりも一台一台しっかり仕上げることが面白くて仕方ない感じ。量産せず手作りで一台づつ…なんて完全に時代に逆行していますが、これが私たちのやり方。これからもコツコツ愚直にやっていけたらと考えています。