2014年10月から始まったMUSIC BIRDの私の番組も残すところ2回。2/2(金)の”真空管アンプ一本勝負”ラス前回はコ・パーソナリティの高山さんと話して、この方に是非もう一回出て欲しい人は誰だろう…と相談した結果お招きしたレコードコレクターの竹村道明さんです!

竹村道明さん(中央)
竹村さんといえば所謂超レア盤, 初回盤, 高音質盤LPのコレクターとしてその筋では有名な方な訳ですが、それこそ中には一枚何十万というレア盤を手に取ろうと思い始めたきっかけをお伺いしたり、実物を見せて頂いたり、実際その音を聴かせていただいたり楽しい一時間になっています。竹村さんには収録前に三たび打合せに会社までお越しいただき、選びに選んだ”この一枚”の音をぜひお聴きください。

機材はいつものSV-310EQ+SV-310です。オンエアに載った5曲をご紹介いたしますと…

①Beatles 「Please Please Me」から”I Saw Her Standing There”

いわずと知れたBeatlesのデビューアルバム(1963)のMONO盤(マト1)。レーベル面が黒地に金文字で書かれている”Gold Parlophone"がお宝の証だそう。

②Led Zeppelin「II」から”Whole Lotta Love”

AM局用MONOプロモ/US盤。StereoではUK/WRECK, US/RL cutting, US/プロモ, UK/Nimbus(未発売) 等が知られますが、このMONO盤の超絶サウンドはダントツともいえるエネルギー感で必聴です。

③Derek and The Dominos「Layla」から”Layla"

これもMONOプロモ盤。Zeppelinもそうですが音が密集してケバの生えたようなゾリっとした鮮度と質感はStereoでは得られない味。MONOプロモ盤オンリーのコレクターもいるほどです。

④Steely Dan「Gaucho」から”Babylon Sisters”

USオリジナル盤でデッドワックス(送り溝)に「Master Disk」の刻印が刻まれていることからMASTERDISK STUDIOS社によるマスタリング作品であることを示しています。その横のRL刻印はロバート ラディックによるカッティングの証。マトリクス番号は「MD-1」。一般的には最初期が「A1、B1」、次が「A2、B2」などと表記されますが、本盤にはそのようなマトが存在せず他に「MD2」も存在することから「MD1」が最初期とされています。

⑤Joni Mitchel「Clouds」から”Both Sides Now”

オリジナル/ツートンレーベル(1969)から。”青春の光と影”と言った方が分かりやすいかもしれませんね。他の盤のようなハイプライスではないとのことでしたが、現行CD等の深くコンプの掛かった音とは異なる伸びやかな音が最高に心地よい一枚です。

⑥Carole King「Tapestry」から”You've Got a Friend"

1971年のオリジナル盤(マトS1/S3)。 Tapestryの初回盤については情報が多くなく、レーベルにODEではなくODE70と印刷されているのがオリジナル盤だそう。マトリクスはMとSの存在が知られていますが、今回聴いていただくのはS1/S3です。
…という感じでお届けするラス前回。残すは2/16(金)の最終回”3時間一本勝負”のみとなりました。何とも寂しい限りですが、最後まで全力疾走です!