「真空管アンプ一本勝負」も残すところあと7回!11/24(金)はキングインターナショナルの平野さんに久々にスタジオにお出ましいただき、オーディオファン, ジャズファン必聴の新譜、ブライアン・ブロンバーグの新作LP「Lafaro(ラファロ)」を聴いて頂きましょう。


再生機器:SV-310EQ + SV-310

カートリッジ: DL-103 Gold(左), DL-103R PRO(右)
ブライアン・ブロンバーグといえば当番組きっかけで企画が実現した45回転二枚組LP「HANDS」が記憶に新しいところ。
おかげさまでHANDSはヒット作となり、納品に伺うとかなりの確率で所有いただいているリファレンス盤の一つにしていただいているようですが、今回のお題は、そのブロンバーグが早くも次なる新譜を投入してきたというということで、その音と音楽性にしっかり迫っていきます。
■人気ベーシスト、ブライアン・ブロンバーグが久々に放つ「低音シリーズ」最新録音。偉大なるベース奏者、スコット・ラファロに捧げたアコースティック・ピアノ・トリオ作品。フルCDアルバム用に録音された約14曲の中からLP用に6曲を抜粋したLP。
■本作は2023年5月にカリフォルニアでの録音。ブロンバーグが全曲ウッドベースを使用した、ピアノ・トリオによるストレート・アヘッド作。この作品が録音されたMing Dynastyスタジオのオーナーでもありブロンバーグの数々の録音にも参加しているトム・ジンク(Tom Zink)がピアノで参加。ストレート・アヘッドのピアノ・プレイを披露している。ドラムスはチャック・マンジョーネのグループにも参加していたベテランドラマーのチャールズ・ルッジェーロ(Charles Ruggiero)。3人が充実した音空間を創り出している。
■カッティング使用機材はアナログ最盛期(1981年製)に製造されたドイツ、ノイマン社(Neumann)のカッティングシステムVMS 80。カッターヘッドはアナログファンお馴染みのSX74。カッティングエンジニアは北村勝敏氏(Mixer's Lab)。
■Brian Bromberg (acoustic bass)
Tom Zink (piano)
Charles Ruggiero (drums)
A1. Blue in Green (Bill Evans, Miles Davis) 5:57
A2. My Foolish Heart (Victor Young, Ned Washington) 6:05
A3. Gloria’s Step (Scott LaFaro) 4:29
B1. Danny Boy (P.D.) 4:24
B2. Waltz for Debby (Bill Evans) 6:34
B3. Jade Visions (Scott LaFaro) 5:38
この「Lafaro」, 音質面でも前作「HANDS」と全く違っていることに注目です。
HANDSはオーディオ的にどこまでリアルにベースの音に迫ることが出来るか…というイメージで一切の虚飾を
廃した超リアルサウンドであった訳ですが、今作「Lafaro」は三人のアーティストの一体感, 熱気を優先した音作りになっています。「HANDS」よりリバーブをやや深めにかけ、鉄槌を振り下ろしたようなベースの低音, 沸騰し飛び散るようなシンバルの音が実に快楽的に充満するようなダイナミズムを体験頂けるはずです。
最近のアナログブームは留まるところを知らぬ勢いで新譜もどんどん出て来ます。残り少なくなった真空管アンプ一本勝負ですが、玉石混交のなかから本当の”玉”の音源をピックアップして”球”の良い音でお届けできたらと考えています。

キングインターナショナル平野さん(中央)