MUSIC BIRD「真空管アンプ一本勝負」第112回(7/21オンエア)は”真空管アンプはどこまで音が良くなるか?”第七回。今回はついに憧れの送信管アンプ登場です。
300Bとならんで真空管アンプの最終目標のひとつである送信管。通常のオーディオ用真空管の2倍前後の電圧を掛けて動作させる巨大な真空管を自宅に迎え入れるのは「いつかは実現したいオーディオの夢」の一つでしょう。
今回の収録のために用意した送信管4種。PSVANE 845, PSVANE WE845, ELROG ER845 そして参考出品 ELROG ER211です。SV-S1628Dはスイッチ切替で211 / 845が共用できるのでタマ転がし好きの皆さんにも好評です。
せっかくの収録ですのでアンプが温まるまで待ってからバイアスもハムバランスも追い込んでいます。そのクリアで拡がりのある音質はきっと印象に残る筈。
上の写真は梅セット(EH ECC82/12AU7 × 2, EH 12BH7 × 2, PSVANE 845 × 2)。輝かしくハイコントラストな送信管の魅力が十分に味わえる最もコスパの良いセットプランです。
写真を撮り忘れましたが、SV-S1628Dで最も人気があるのが竹セット(Gold Lion ECC82× 2, Brimar CV4068 × 2, PSVANE WE845 × 2, Arizona 0.1uF/0.22uF × 各2)です。より繊細で豊かな音場表現を楽しむセットプランです。
これが松セット(Gold Lion ECC82× 2, Brimar CV4068 × 2, ELROG ER845 × 2, Arizona 0.1uF/0.22uF × 各2)。ドイツの高級真空管 ELROGを奢った最高級セットプランです。
ELROGだけでなくWestern ElectricやMullardなども同じですが、測定値には現れない艶っぽさや余韻といった音を超えた生々しさが魅力で、ヘッドルームの高さ(ピーク感のなさ)が大きなアドバンテージとなります。
参考出品 ELROG 211セット(Gold Lion ECC82× 2, Brimar CV4068 × 2, ELROG ER211 × 2, Arizona 0.1uF/0.22uF × 各2)。
同じ送信管でも211と845では出音がずいぶん異なります。ひとことで言えば211は845より重心を下げ、中域にボリューム感のある中庸な表現で、特にヴォーカル系ソースにはドンピシャの相性です。その211の現行ハイエンドがELROG ER211です。
凛とした空気感のなかにも三極管らしい繊細さを秘めた送信管。未経験の方は是非その音を体験して下さい!