シリーズ企画”真空管アンプはどこまで音が良くなるか?”(全10回シリーズ予定)の第一クールは多極管シングルアンプを中心としてプリを加えた音の変化, そしてアナログ体験のためのキーコンポーネンツであるフォノEQを加えた音の百花繚乱を楽しんで頂きました。
6/9オンエア回からは第二クール”発展編”の始まりです。第一クールで出来上がったオール真空管システムをベースとして、今回以降はいよいよパワーアンプをグレードアップしていきましょう。

第二クール開始にあたり強力な助っ人をお迎えししました。
MUSIC BIRD オーディオ歴史館でもお馴染みの
オーディオ雑誌「ステレオ時代」編集長 澤村信(まこと)さんです。

澤村編集長(左)
「ステレオ時代」
かつてオーディオ少年だったあなたへ……
日本がオーディオ・ブームに沸いていた1970〜80年代。
その黄金期の国産機を中心に取り上げるオーディオ雑誌。
また中古や低価格機を活用して、
低予算で楽しむオーディオ・ライフを提案します。
オーディオは一部の人だけのための趣味ではないのです!…気が付けば高嶺の花の存在になってしまった感のあるオーディオ。ステレオ時代は昭和50年代以降のオーディオ全盛期に製造された「手の届く銘機」を中心にをフィーチャーする最高の読み物です。私どもでは23号は完売になりましたが7月中旬に24号が入荷する予定ですので、ぜひお楽しみに!
澤村編集長をお招きして比較試聴を敢行したのは
SV-S1616D/300B仕様。今回も松竹梅の音の違いをご自身の耳でしっかり確認いただく絶好のチャンスです。
まずはベーシックな梅セットから。

JJ ECC81/12AT7 × 1, JJ ECC82/12AU7 × 2, PSVANE 300B × 2, ダイオード整流。基本これで十分300Bサウンドを満喫できます。このセットを基本として”球ころがし”を大いに楽しみたいですね。
続いて竹セット。

JJ ECC81/12AT7 × 1, JJ ECC82/12AU7 × 2, Prime 300B ver.4 × 2, PSVANE 5AR4 ×1。300Bシングルに力強さやガッツを求める方のためのセットアップ。ジャズやロックを楽しみたい方にお奨めしたいプランです。
そして松セット(今回写真を撮り忘れたので別の収録回のスナップを拝借しました)。

Mullard CV4024 × 1, Gold Lion ECC82 × 2, PSVANE WE300B × 2, PSVANE 5AR4 × 1, Arizona 0.1uF ×2, 0.22uF × 2。極上の300Bサウンドを求める真空管とカップリングコンデンサーのセットアップ。音場感, 色気, 余韻等の表現力が格段にアップします。ヘッドルームが高く、ピーク感がなくなりどこまでも伸びていく開放感を楽しむセットアップです。
最後にWestern Electric 300Bセット。

Mullard CV4024 × 1, Gold Lion ECC82 × 2, Western Electric 300B × 2, PSVANE 5AR4 × 1, Arizona 0.1uF ×2, 0.22uF × 2。松セットの300Bを本家Westernにアップグレード!本家の風格と美音、そして所有の歓びに浸る最高グレードのセットプラン。
今回は以上4パターンでお届けします。果たして三倍の価格差は音の違いとして現れるか否か…その答えをぜひオンエアでお確かめ頂ければ幸いです。