残留ノイズへの効果を確認するため、所有のSV-91BIII(出力管,整流管はPSVANEWE、前段はLM310A)を使用して、10Hz~100kHzでのFFTスペクトルを測定してみました。L Ch, R Chでのノイズシールドの有無での4種類FFTスペクトル画像ファイルを添付しています。

Lch シールド無

Lchシールド有

Rchシールド無

Rchシールド有
スペクトルの違いでわかりますように、ノイズシールドで20kHz~100kHzの高周波ノイズが大幅に低減できる他、驚くべきことに60Hz商用電源に起因する高調波リップル成分も大幅に低減できることがわかりました。 ノイズシールド有りの状態でのFFTピークの積算値はL Chで0.14mV、R Chで0.20mVとなりました。これは大橋様の測定値0.2mVとほぼ一致します。残留ノイズの殆どは高調波リップル成分ということになります。
なお測定環境は入力ショート、B&W 804SDスピーカー接続、Accuphase PS-520クリーン電源使用、SV-91BIII通常使用位置です。測定機器はPicoScopeTechnology社のPicoScope 4262(PC Oscilloscope)で解析ソフトはPicoScope Ver.6です。測定はブラックマン-ハリス ウインドウを用い、サンプル数524284で5分間の時間平均を取っています。1V = 0dBVの設定です。
音質の変化については、高域のデジタルノイズぽい成分がなくなり、音の透明感や艶が増す印象です。高域ノイズがないと音場の広がりが減る機器(たとえば、Accuphase C-2120 + A-47では、C-2120の音量dB表示(赤色LED)を消灯すると音の透明感や艶が増すのですが、音場が狭くなるという現象があります。)もあるので、ノイズシールド購入前は少し懸念があったのですが、SV-91BIIIではそのようなことは無く、音場の広がりはそのまま維持します。ご参考まで。…Kさん、どうも有難うございました。
私のブログ記事より説得力がありますね(笑)。卓抜した技術をお持ちのユーザーに恵まれていることを大変誇りに思います。