今日は朝4時に会社を出て車2台で川崎のTさん宅へ。ハーツフィールドの納品のためです。ほぼ毎月MUSIC BIRDの収録で顔を合わせているのに、ご自宅に伺うのは8年ぶりと伺って驚きました。調べてみたら2015年3月以来です。
この時はオランダの室内楽カルテットの演奏会場としてTさん宅をお借りしたのでした。懐かしい!
約15年に亘りTさん宅の主役であったオートグラフを西の横綱とすれば今日お納めしたハーツフィールドは東の横綱。40人を収容する大空間に相応しい二大スピーカーの競演が今日から始まる訳ですから興奮しない筈がありません。
まずは会社で分解して車に積んだハーツフィールドの荷下ろしから。

そして三人がかりで二階のリスニングルームへ運びます。

モノが全部上がったらユニットの再取付とエンクロージャーの組み上げです。これがタイヘン。


なんとか収まりました。オートグラフと同じコーナーホーンですが後ろから約40cmのクリアランスをとって響きの最適化を図ります。

つづいてアンプの最終調整。納品に先立ってオーバーホールを行ったLM86Bですが、現場でTさんのWestern Electric 300B(50’s), Western Electric 274B刻印を実装し、左右ゲインのアジャスト, ハムバランスの最適化を含んだ最終調整を行います。

ほかのアンプ郡も常に出番を待っています。シングル, プッシュプル, 多極管, 三極管, 送信管…まさに何でもござれのTさん宅です。

インストールを終えたTさん宅のハーツフィールド。音の追い込みはこれからです。


気になる西の横綱は何処へ?…ご心配は無用です。ハーツフィールドの反対側にしっかりと収まっています。

両者を聴き比べてみるとオールホーンならではの近似性を感じつつも、其々の明確な個性を感じます。オートグラフは箱鳴りを上手く味方につけた響きの豊潤さが一番の魅力とすれば、ハーツフィールドは締まった低域と明瞭な中域の対比が素晴らしいと感じます。
これからTさんがハーツフィールドをどのように育てていかれるかが興味のあるところですが、音が落ち着いた頃、またゆっくりお邪魔させて頂こうと思っています。往復650kmの日帰り移動は大変でしたが、とても楽しい一日でした。