今週は特選中古品の段取りで手いっぱい。夜になって最終点検の終わった機台を誰もいない物流センターへ持ち込んだらTU-8550が入荷していることを発見。
最強バージョンの組立を依頼いただいているので1セット分のパーツをピックアップして早速組立を開始しました。写真中心ですが製作の流れを追っていきたいと思います。

梱包を解いたところ。毎回わくわくする瞬間です。

エレキット伝統の一枚基板。スリットの入った部分をパキっと折ってユニット化するという合理的なアイディアです。

真空管とシャーシを除いたパーツを仕分け。今回特に感心したのがネジと抵抗の種類の少なさ。メインとなるネジは僅か4種類。抵抗も11種類で完結しています。フェイルセーフ的な思想が浸透していてサスガ!です。

環境に配慮しPB(鉛)フリーの銀入りハンダを使用します。コテは40W。

まず製作するのは電源インレット周辺。注意したいのが右下のFUSEホルダー金具に取付方向があること。マニュアルではFUSEをはめ込んだ状態でハンダづけすると書かれており、たしかにこの方法でやればミスは激減する筈と納得。

美しいハンダの基本はシルエットにあり。横から見た時に富士山のように裾野が広く光沢のあるハンダづけを心がけたいものです。

続いては真空管ソケット基板。やっとタマアンプを作っている気分になってきました。外来ノイズを避けるためシールドケースに真空管を収める訳ですが、このケースがシャーシアースに落ちて初めて効果を発揮するので、ネジはしっかり締結します。

ソケットが傾いた状態でハンダづけしないように注意します。

次工程はいよいよメイン基板へのCRパーツの実装ですが、ここでもう一つの感心ポイント発見。CR類のリードを成形するリードベンダーという便利なツールがありますが、TU-8550ではフロントパネル基板の端にリードベンダーがついている!基板パターンのピッチに合わせ3種類のベンダーが用意されています。

これを使えば慣れていない方でもきれいにリードのフォーミングが出来ますね。

ダイオード, 抵抗, ジャンパーが付いたところ。抵抗はパーツ番号順でなく抵抗値別にハンダづけしていくとつけ間違いを回避できます。

ICも気が付くと向きが逆だったり傾いてハンダづけしがち。やり直しが難しいパーツですので特に注意しましょう。

次にフィルムコンの取付け。スペースファクターに優れたWIMAからスタートです。C104が二つ書かれていますが、これは104/204のミスプリと思いますのでご注意ください。

WIMAが付きました。形が似ていますので取付位置を勘違いしないように注意しましょう。

ついで0.47uFです、これは最強バージョンですのでフォノ, フラットアンプいずれもファイナルはArizonaに変わっています。基板上に用意されていた拡張スペースはまさにArizonaドンピシャ!です。デフォルトのサイズは写真右上の黒い四角のコンデンサーですから容積でいえば20倍くらい大きくなっている気がします。取付方向はメーカー推奨に従っています。
…今日はここまで。四合目~五合目あたりという感じでしょうか。もうじき外が白んでくる時刻ですので少し休んで続きをやることにします。