昭和歌謡・ポップス45回転EP一本勝負(二回シリーズ)
2022年 08月 03日
いまは脱フィジカルという流れが一層顕在化し、90年代後半にピークを迎えたCD製造枚数も今や1/10とも1/20以下とも言われるような状況です。音源をモノとして購入して所有したうえで聴くことよりも、ストリーミング(サブスクリション)あるいはダウンロードという流れにシフトし、所有せずにオンデマンドでサービスを消費する楽しみ方に確実に舵を切っています。ある調査では今後購入予定のオーディオ機器のアンケートで最下位だったのがCDプレーヤーという残念な情報も聞かれたりします。
モノの流れにはB2B(企業間取引), B2C(企業→個人), C2C(個人間取引)があり、B2B, B2Cはデータ化できる訳ですが、統計化が困難なC2C市場において現在急激なニーズの高まりを見せているのが、昭和歌謡あるいはポップスといわれるゾーンの、それも45回転のシングルです。私自身も以前のオンエアでC2C市場(ネットオークション)で何十枚で1000円とか2000円のレコードを購入しているというお話しました。実際何が来るか分からないというドキドキ感はもちろん、実際ちゃんとしたオーディオで聴いても良い音で鳴る=演奏も録音も実にしっかり時間とお金をかけて作り込まれているという点が一番大きいように思います。
事実、当社試聴室への持込音源も以前からテレサテンさんとかは非常に多かったのですが、最近はザ・ベストテン世代のお客さんが歌謡曲、それもアイドル系も含めてたくさんお持ちになるようになりました。ハイクラスなオーディオシステムで歌謡曲、特に45回転シングル盤を聴かれる方がふえているというのは極めて興味深い事実です。