ヤン・ラングレン 「WHEN LOVE COMES AROUND」(2010)

今日で6月も終わり。言い換えれば一年の折り返し点という訳で何とも早いものです。良い節目なので試聴室の片付けを少し…と思いレコード棚を整理していると記憶の片隅に追いやられていた一枚のLPが出てきました。

ヤン・ラングレン 「WHEN LOVE COMES AROUND」(2010)

このジャケットに見覚えがあるという方は、かなりの通。少し大げさに言えば当社初の自主製作LPです、マシュマロレコードとの共同プロデュース盤という形でリリースしたものですが、2010年当時は今のようなアナログブームということもなく、逆に言えば一番底の時期だったかもしれません。

当時の記憶が曖昧ですが、プレスは確か2010年2月(頃)ではなかったかと思います。当時の日記にもSV-192Sを使ってリマスターしたという記録が残っています。気になったので、その時期の記録を紐解いてみると…

記事のなかではLPレコードの生産実績は僅か1000枚。今のブームを想うと嘘のような少なさですが、実は私どもが手掛けたWHEN LOVE COMES AROUNDもジャスト1000枚プレス…ということはひと月で出た国内盤はこれだけだった？…のかもしれません。究極の”逆張り”だったともいえる訳ですが、ビギナーズラックか自社売り500枚+流通500枚がほどなく完売となったのも事実です。現在のように日々アナログがリリースされる状況では、こんなに上手くいかなかったかもしれません。

10年以上ぶりに聴くセルフリマスター盤は「今だったらもっとこうするだろうな…」という部分はあるにせよ、今聴いてもそんなにおかしなものではありません。もし本盤をお持ちの方がいらっしゃいましたら久しぶりに針を下ろしてみて下さい。超マイナー真空管アンプメーカーが初めて音源制作にチャレンジした一つの記録です。