今日は三連休最終日ということもあり、午後から何件か納品に出て忙しい一日になりました。そんななかで今日はSV-91BにSV-284D/211を追加されたIさんの事例をご紹介したいと思います。

Iさんが昨年のGWにショールームでオートグラフとの運命的な出会いをされた件は以前にも書きました。
私としては現行ラインナップからオートグラフに相応しい機器をセットアップさせていただいて、これで一件落着と思っていた訳ですが、実は先ごろIさんがMUSIC BIRDのSV-284Dの回を聴かれて、その効果の大きさに驚かれSV-284D/211仕様の追加のオファをいただくこととなりました。
Iさんに限らずSV-284Dを導入されるに至った多くの方がMUSIC BIRDを聴いて決めたと仰います。

SV-284D(2015年~) 845/211ブースターアンプ
このブログでも何回となくご紹介してきたSV-284Dですが、お客さんとのお話の中でこのアンプが話題に出ても、どうも皆さんピンときていないようだ…ということはずっと気になっていました。パワーアンプにもう一台アンプを追加する?とか一台でステレオ,二台でバランスドシングル?とかいま一つ実体が不明という印象です。
なにより”ブースターアンプ”という呼び名がよくない。どうしても出力をブーストするイメージが先行しがちです。皆さんも私もそうですが別に出力を大きくする必要はない、と感じておられる方が大半な訳ですから。

ずっと前のこと、SV-284D開発直後のブログでは上のようなグラフを掲示して5Wの2A3シングルがその音質そのままで50W以上に!(モノ時)…的なPRを先行させていたのは事実です。いま思うとこの出力アップはSV-284Dの一つの側面であり、更に重要な意味(価値)が別にあることをお伝えできていなかったという反省があります。
その意味(価値)とは何か…文字で明示的にご紹介できたのはこにブログが最初だったかもしれません。
この中で書いているのは
ブースターアンプの本当の効果はパワーアップでなく増幅系のゲインの適正配分によるローレベルの解像度,聴感上のダイナミックレンジのエキスパンドであること
つまり「パワーアンプ単独では拾い上げられなかった空気感やニュアンスの隅々まで再現するための増幅系のセンシビリティ=感度の向上」という最も重要なことが十分にお伝えできていなかったということがミスリードにつながったのかもしれません。
音という形も色も匂いもない、一瞬で消えてしまう儚い命を言葉で伝えきれていないのは私の力不足ですし、MUSIC BIRDのオンエアで再生音を聴いて下さったIさんはじめ多くの方がSV-284Dの本質を直ちに理解されて導入を決められたというのは、やはり音の力は絶大だと言わざるを得ません。
音を文字や言葉で表現することは本当に難しい…つくづくそう思います。そう考えると音声を通じて広く多くの方に音をお伝えできる手段を与えていただけている事を改めて有難く感じた今日でした。Iさんのオートグラフは本当に良い音でした。