今日は会社で残務整理。そんななかアンプ初自作に挑戦されたTさんが点検依頼にお持ちになった
SV-Pre1616D(右)。

試聴室のSV-S1616D/KT150仕様と一緒に鳴らしてみます。スピーカーは先日エッジを張り替えていただいた
JBL L26 Decade。Pre1616D出来立てのホヤホヤで真空管(
Brimar 12AU7)のエージングもこれから。音の粒立ちは大きめですがこれぞジャズ!という音でバリバリと鳴ります。左右ゲインOK, 残留ノイズOK, 内部のハンダチェックも全てクリア!という見事な出来上がりでした。最初自信なさげなTさんでしたが、100点満点の出来上がりにプライスレスな歓びを感じておられるようでした。
続いて会社から約一時間のMさん邸へ。夏にお納めしたシステムの半年点検 兼 二期工事(アナログバージョンアップ)です。これまでお使いのUK製ターンテーブルから
Project 2Xperienceへの入替えと調整を行いました。

カートリッジはMC(
DENON DL-103)とMM(
テクニカVM-520EB/H)の二種類をチョイス。

フォノEQもQUAD(ソリッドステート)と
SV-EQ1616Dの二種で聴いてみます。ソースはMさん所有の
Congo Blueです。

Mさんが現在のシステムに
総入れ替えされた経緯は以前書きました。上を見ても下を見てもキリがオーディオという深い沼から抜け出して心ゆくまでジャズを楽しんでおられるMさんに最適なアナログシステムがご用意できたように感じます。
オーディオという趣味は厄介なもので耳で聴く前から何となく頭の中で答えを用意している自分に気づくことがあります。今日のパターンで言えば”カートリッジはMMよりもMCの方が音が良い”と自分に刷り込んでしまうような傾向も時にあったり…。確かにMCの方が繊細で情報量も多くニュアンス豊かという点では一日の長を認める訳ですが、Mさんのシステムでは音の骨太さ、重心の低さ、音のエッジの実体感においてMMの方が遥かに”らしい”感じ。フォノEQをQUADからEQ1616Dにチェンジすると更にその傾向が増す感じです。オーディオは価格だけでは決して語れない趣味なのです。

プリが
SV-310, パワーが
SV-8800SEというコンビで増幅系はこれ以上ないというパワフルな音をセットを用意されたこともありますが、JBL 4429が大型フロアシステムの様にビシッと締まりながらもスケール感たっぷりに朗々と鳴る様子はまさにオーディオの悦楽そのものでした。これもプライスレス(価格を越えた感動)といえましょう。