今日から16日までテレワーク週間。そんななか最近
Pro-Ject The Beatles 1964をお求め下さったKさんから「一万円くらいのフォノEQキットでお奨めは?」という問い合わせをいただいたので”作って楽し!聴いて良し!”な逸品をご紹介します。
このキットを知ったきっかけは2年半ほど前の「
第2回 出前ショールーム開放日 in 千葉県市川市」。自作派の皆さんが愛機をお披露目する楽しい会でしたが、その際スペシャルゲストとして来場下さったオーロラサウンドの唐木さんが運営する「
音松」のMMフォノEQキット「
DJ-01」が大変印象に残っています。
音松ホームページでは現在スペシャル版がアップされていますが、私どもで在庫しているのは
通常版。スペシャル版との違いはACアダプターの有無と一部パーツの違い。ACアダプターは
通販でも簡単に入手頂けます。
今日はそのDJ-01を作ってみました。作るといっても過程を写真で追いかける間も無いほどシンプルな構成。名刺大ほどの一枚基板にパーツを実装してハンダづけする極めてシンプルな構成です。

OPアンプを使用したNF型イコライザーでカートリッジはMM対応。OPアンプはバーブラウンのOPA2134です。WIMA(Germany)のフィルムコン等要所に高級パーツが使用されています。

基板裏面です。ハンダ箇所はそれほど多くありませんが、ランドが小さめなのでコテ先が尖った20W~40W程度の小容量タイプのコテが作業し易いでしょう。

基板をビス/ナット(二箇所)で固定して基板と入力のアース端子を繋げればお終いです。半日もあれば楽々完成できる手軽さも魅力。

あとは皿ネジでフタをして添付のステッカーを貼り付けて完成。無塗装でも問題ありません。

ゲイン40dB(100倍)で47kΩ受けですから最も標準的スペックでMM/VMならほぼ何でも使えます。第一印象はVM-520EBの個性も相まってメリハリの効いた高域。スネアのリムショットが爽やかに決まる印象です。恐らくOPアンプを替えると相当音の印象も変わる気がします。

次に昇圧トランスを使用したMC再生。オルトフォンSPU #1Sの出力をSTM-72経由でDJ-01に入力するとグンと重心が下がって円やかな音に。DJ-01はカートリッジの個性をストレートに描き分ける素直さが持ち味な魅力的なフォノEQです。OPアンプの変更による発展性を含め、大変魅力あるキットであることを改めて申し上げておきたいと思います。ぜひお試しください!