三代目”TU-8600S”が新登場!
2020年 08月 06日

では早速音質の確認を行っていきましょう。以下TU-8600R(前ロット)をTU-8600S仕様に改変して試聴に臨んでいます。

私どもではTU-8600Sに4つのバージョンを設定しました。
1 真空管なし (メーカー標準仕様)
2 梅セット [JJ ECC83(1), JJ ECC82(2), PSVANE 300B(ペア)付属]
3 竹セット [Gold Lion ECC83(1), Gold LionECC82(2), Prime 300B ver.4(ペア)付属]
4 松セット [Gold Lion ECC83(1), Brimar 12AU7(2), PSVANE WE300B(ペア)付属]
※オプションとしてArizona Cap. 0.1uF(4)を推奨
以下 それぞれの音質をレビューしていきましょう。

最も身近な組み合わせとなる「梅セット」です。強力なドライバー回路によって300Bらしい厚みと中低域の量感を存分に味わって頂くことが出来ます。音楽ジャンルを選ばず楽しめる十分なクオリティです。

続いて「竹セット」は電圧増幅段がGold Lion, 出力管がPrime 300B ver.4の組み合わせです。重心が下がり中高域のエッジも明晰。分厚く熱気のある音がグイと前に出る感覚です。ジャズ, ロックファンの方や大口径ウーハーを300Bシングルで鳴らしたい方にぴったりと言えましょう。
ここでカップリングコンデンサーをArizona Cap 0.1uFに換えてみます。歴代の8600シリーズ同様カップリングコンデンサーをアップグレードすることが半ば前提となっている基板設計で、言い換えればそれだけ効果も大きい事を開発陣が分かっているという証左でもあります。ちなみにキット標準のカップリングはこれ。歴代8600シリーズで半数以上の方がカップリングをアップグレードされている事実からも、ここは要対策ポイントとしてマークする必要があります。

注目すべきはサボテンマークの向き。巻き終わり側(Outside Foil)がグリッド側ですので実装の際は注意しましょう(写真の基板はTU-8600Rのものを流用していますが8600Sでもこの部分の方向性に変更ないことを確認済です)。交換自体はそんなに大変な作業ではありませんが、コネクタの付け替えやビス類の脱着はかなり煩雑ですので出来れば製作時に換えてしまっておいた方が良いでしょう。

今回Arizona Cap.は全てのバージョンでオプション(別売)とさせて頂いておりますが、投資に見合う効果が必ずありますので是非併せての導入をお奨めします。今回も限定生産と伺っていますので、お早めにチェックをお願いします。私どもの出荷は9/16~を予定です。どうぞお楽しみに!!