この週末は名古屋の
トヨタ産業技術記念館の”
週末ワークショップ”のラジオ組立教室へ。
このプロジェクトに講師として参画させていただくようになったのは今から10年くらい前?熱い気持ちを持った人からお話を頂いて二つ返事で自然発生的に始まった…そんな事だったと記憶しています。私どもにとっては、こういう仕事を20数年させて頂いてきたご恩返しの一つのつもりで毎回楽しんで参加させて頂いている、そんな感じの欠かせない行事のひとつです。

教材はエレキットのAM/FM DSPラジオキット
TK-739
毎回限定32組。毎回かなりの高倍率の抽選を勝ち抜けていらっしゃったということもあって親御さんもお子さんも真剣そのもの。講師としても単にハンダづけ作業をするだけはなく、ラジオとは?電波とは?…そんなお勉強も少しして自分がこれから何を作るのか理解して頂いてから作業をすることを心がけています。

毎回作業前にハンダづけを全くやったことの無い方に挙手していただいてサポートの参考にさせて頂いているのですが、今回は過去一番未経験の方が多かった気がします。最初の頃は親御さんは程度の差こそあれ何らかの経験があったものですが、最近は親子とも全く初めて…というパターンが少しづつ増えてきているようです。学校でハンダづけを教えなくなった…そんな時代の流れも関係あるのでしょうが、モノづくりの素晴らしさを次の世代に伝えていくことは絶やしてはいけません。

…という訳で何事も最初は見て覚える。学ぶは”まねぶ”(真似ぶ)から。金属(はんだ)が目の前で溶けて基板にくっついてまた固まる、こんな光景を日常生活でを見ることはまずありません、ましてやそれを自分でやってみようというのですから!何事も経験。私自身も小学二年でゲルマラジオのキットを作っていなかったらこの仕事をやっていなかったかもしれません。

何ごとも最初から上手い人なんて誰もいません。目を白黒させて失敗を重ねながら経験を積んで上達するものです。しかしながら子どもは皆天才。水を吸い込むようにどんどん自分のモノにしていく様は見事という他ありません。

なかには親御さんが”ワタシもやってことないからやらせて!”なんて微笑ましい光景も…そんなこんなで事前説明と練習で30分。実際の組立で2時間…なかには最初思い通りにハンダ付け出来なくて涙をこぼすお子さんもいましたが、最終的には全員が見事ゴールテープを切れたのは私どもにとっても最高のご褒美でした。

最後のセレモニー。組立が終わるとハンダチェックと動作確認。見事受信できることが確認できるとみんな破顔一笑!今日イチの笑顔を見せてくれて私どもも最高にハッピーな瞬間を味わうことが出来ました。次回はたぶん夏休み頃…どんな出会いと感動が待っているか、いまから楽しみです!
※写真は参加者の同意ならびにトヨタ産業技術記念館の許可のもと掲載しています。