皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
今年最初のエントリーは
SV-300LB(300Bトランス出力プリアンプ)の製作レポートです。
私どものプリアンプのなかで最もシャープで締まった音を聴かせる製品で、パワーアンプも選ばないニュートラルさから沢山の方にご愛用頂いています。2020年初ハンダはこのSV-300LBキットの組立だった訳ですが、実質2日間で仕上げなければならず詳細レポートというよりフォトライブラリー的な内容になってしまいました。雰囲気だけでもシェアできれば幸いです。
まず基板類のパーツ実装から
12AT7-12BH7の電圧増幅段基板
入力基板
300BフィラメントDC点火基板
…等ユニット単位で作り込んでいくのが手配線キットとの最大の違いです。続いては…
機構部品のシャーシ実装。パワーアンプより入出力が複雑になるので注意が必要です。
サブシャーシの実装
次いで基板類のマウント
だんだんと格好がみえてきました。この状態をみるとSV-300LBが如何に1616系オール手配線キットとモノづくり的な背景を異にしているかがお分かり頂けると思います。あとは基板間の亘り配線が中心です。
適宜束線しながら整然と仕上げていきます。1616系オール手配線のようなダイナミックさはありませんが緻密で繊細な作業の積み重ねで時間の経過を思わず忘れてしまいます。作業スタートから丸二日の工程でしたが、普通にやって基板一日,機構組立一日,ワイヤリング二日…だいたい4~5日で組み立てていただく感じのキットということになるでしょう。
各部の電圧を測定し問題なければパワーアンプとスピーカーを繋いで音出しを行います。通常のプリアンプの出力インピーダンスは600Ω~1kΩ程度が普通ですが、SV-300LBのそれは僅か数Ω。極低出力インピーダンスによってあらゆるパワーアンプを完全に制動するドライバビリティをもっています。
通常プリで使うことのない300Bのプリアンプ。並みのパワーアンプ以上の物量を投入しただけのことはある本格的なキットといえると思います。皆さんもこの冬休みのモノづくりが進んでいると思いますが、個人的には久しぶりに基板キットを作ってとても楽しかったです。皆さんも残り少なくなったお休みを満喫頂ければ幸いです。