今日はショールームで福井のYさんにSV-8800SEの引き渡しからスタート。元々KT88仕様でご用意していたのですがKT150に差し替えて聴いたところ、KT150の方がお好みということで急遽KT150を追加オーダー。せっかくなのでKT150でバイアス調整をしてお渡しすることにしました。
バイアス調整は念入りに。まず電流がいちばん流れない(バイアスが深い)状態にしてから電源ON。しばらく放置して真空管が熱的に飽和してから念入りに調整に入ります。まず粗調整で規定値よりやや低めに合わせてその後10分おき位の間隔で少しづつ精度を上げながら何度か微調整していきます。概ね一時間で調整値が変動しない安定状態にアサインできるまで根気よく監視していきます。
バイアス調整が終わったSV-8800SEの極めてトルクフルでスケール感たっぷりに鳴るさまはKT150ならでは。Yさんは8800SEで
UREI 813を鳴らすと構想ということで実にぴったりの組合せです。
Yさんをお見送りしたあとはMさん宅へ。SV-310(PSVANE WE仕様)の納品のためです。
これは
6月に伺った時の写真。その後いろいろと検討され海外ブランドのプリなどと比較試聴された結果、SV-310を選んで下さいました。
クリアでシャープネスの高いSV-300LB(左)と対照的なウォームでゆったりと鳴るSV-310(右)。パワーアンプ,スピーカーが同じでも音楽の描き出し方が大きく変化します。これからはソースと気分によりプリを替える楽しみが加わって益々楽しめますね!
続いて伺ったのは
Mさんのお店。1年ほど前にオープンしたなかりのジャズ喫茶&ライブハウスでMさんの永年の夢を具現化された場所。Mさんとは10年以上前からお付き合いがあるのですがお店に伺うのは今日が初めてでした。JBL EVEREST DD66000がこの店の何たるかを物語っているようです。
アンプは全て真空管。Mさん自作の300Bシングル, 811シングルに加え…
SV-2(2007)も。直熱三極管シングルアンプで大型スピーカーを鳴らすことに興味ある方は一度その音を聴かれると良いと思います。
その後、Mさんのお店でご一緒させていただいたSさんのご自宅へ。機器の健康状態をチェックして欲しいというリクエストでしたがプリ(SV-722/C22),パワー(SV-501SEほか),スピーカー(LM755A)等すべての機器が極めて良いコンディションであることが確認出来ました。
前にも書いたことですがオーディオを長持ちさせる最大の秘訣は”日々使うこと”…これに尽きます。
オーディオ機器の最大の劣化要因は①不使用, ②寒暖差, ③湿度差の三つと言われます。いまの時期の低湿度は特にスピーカーエンクロージャーにとって大きなストレスとなりますのでご注意ください。Sさんは常時部屋の湿度を50%程度にキープされていて理想的な環境でした。
そんな訳で今日はいずれも個性豊かで素晴らしい音を聴かせていただくことが出来ました。まさに三種三様、”音は人なり”…とても楽しい一日でした。