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新旧イコライジングカーブで聴くLP&小林真人presents ジャズSP盤大会

久しぶりのMUSIC BIRDスタジオ。今回は満を持しての収録でした。先日のフェアで実質的なこけら落としとなったSV-EQ1616D(pdf資料抜粋)の量産バージョンの音をきちんと放送音源として収録して残しておきたいと思ったのです。今日は二本録りで前半はLPメイン,後半はオールSP盤でEQ1616Dの機能を余すことなくお伝えしたいと考えました。
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SV-EQ1616D(左)とSV-Pre1616D(右)。こうやって並べて音を聴いて頂ける日が来て感激です。

一本目のテーマは「EQカーブでこんなに違う!SV-EQ1616D(フォノイコライザー)一本勝負!」(12/27オンエア)。オールパーパスを謳うEQ1616Dの最大の武器ともいえる各種EQカーブを実際のLPで体験してみようという企画です。
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まずはこれ。思い出せないほど昔に買ったジャック・ルーシェ(p)の”Play Bach Vol.4" (1964)。買った当時からずっと”ヘンな音だなあ”と思っていました。中域が妙に膨らんで不明瞭。解像度が出ず色々と調べてみるとEQカーブがRIAAでなくてffrrという別規格であることを知ったのが今から25年位前のことでした。ただ当時はffrrに合致したフォノEQなど手元にある筈もなく放置していたのですが、EQ1616Dプロトタイプが出来てきて音を聴く時に”そういえば!”と思い出して引っ張り出してきたのがこのLPだったという訳です。

最初このLPをRIAAで再生。そして本来のカーブであるffrrで聴いてみるとモコモコだった中域の形が見えてしっかり前に張り出してきます。”EQカーブが合うとこんなに音楽が変わるのか!”…まずその感覚をシェアしたいと思ったのです。

二枚目以降はちょっとマニアックに…。皆さんが良く知っている各種ジャズの名盤で再発のRIAAカッティング盤と初期のオリジナルカーブ盤をそれぞれのEQカーブで聴き較べてみよう!という内容です。

なお音源の選択にあたっては2018年3月18日のPhileWebの記事「1954年以降はRIAAカーブ」は本当か? ― 「記録」と「聴感」から ...を参考にさせていただきました。本記事を発表されたENZO j-Fi LLC.ならびに筆者 菅沼洋介さんには心からの感謝を捧げます。そして初期盤に関しては愛知県知立市のジャズ喫茶”グッドベイト”の神谷年幸さんからお借りしました。貴重なお宝盤をお貸し頂き本当に有難うございました。

実際の音の違い…これはオンエアを聴いて下さい、としか申し上げようがありませんが初期盤をオリジナルカーブで聴いた時の音の鮮度,パワー感,太さは正直再発のRIAA盤の比ではありません。予想以上のすごさでした。
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Sonny Rollins:Way Out West (Columbia / Old NABカーブ) 1957
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Sonny Rollins:A Night At The "Village Vanguard" (AESカーブ) 1957
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Art Pepper:Meets The Rhythm Section (Columbia / Old NABカーブ) 1958
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Miles Davis:”Four” & More (Columbia / Old NABカーブ) 1966
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John Coltrane:Giant Steps (Columbia / Old NABカーブ) 1960
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Miles Davis:'Round About Midnight (Columbia / Old NABカーブ) 1957

RIAAカーブが制定された1954年以降も他のEQカーブが使われたという伝説…詳しくは菅沼さんの記事を参照頂きたいのですが、実際こうやって聴いてみると少なくとも60年代中盤までは他のカーブも併存した(らしい)事が分かりますし、実際再発のRIAA盤よりオリジナルカーブの初期盤の方が遥かに音楽的で躍動していることが分かって頂けると思います。
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Max Bruch, Nathan Milstein, The New York Philharmonic Orchestra, Sir John Barbirolli:Concerto No. 1 In G Minor For Violin And Orchestra (EU-SP) 1942

そして一本目の最後はEQ1616Dのもう一つの武器であるSP盤(78rpm)のEQカーブを体験します。SP盤時代のEQカーブについてはLP以上に複雑で多様…とても一つのEQで全てをカバーできるものではありません。EQ1616DではUSA系SP, EU系SPのイコライゼーションを持ち且つRoll-Off(1kHz以上)のEQカーブを細かくアサインできるようになっています。

本来SP盤では1kHz以上はほぼフラットですのでRoll-Offは”FLAT”(バイパス)が正しいのですが、盤によってはサーフェスノイズが耳障りだったりヴォーカル盤で滑らかさが欲しい場合などにRoll-OffをONにして且つ微調整することで最適な聴感に追い込むことが出来るのは大変便利なことと考えました。結果としてミルシテインのVnはRoll-Off”FLAT”が最良であった訳ですが、これまで”沈黙の機器”と言われブラックボックス的に挿入することが主であったフォノEQがこれだけ音楽に寄り添えることは私たちにとって大きな福音であろうと思います。ご興味ある方は併せてこちらもどうぞ。

この流れで二本目はSV-EQ1616Dを使ったオールSP盤アワー。
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オンエアは年明け初回の1/10。となればゲストはこの方を置いて他にない小林真人さん(ジャズベーシスト)です。オーディオ愛好家それも大のSP盤マニアである小林さん。私の番組ではこれで三年連続で年初めの回は小林さんにお越し頂いて番組を盛り上げて頂いているのです!

今回のテーマは”パーカー&マイルス SP盤 一本勝負!”。モダンジャズの父といわれるチャーリー・パーカーがビバップというムーブメントと共にあった、まさにその当時の演奏を軸に、パーカーをリスペクトしたマイルス・ディビスの”ハードバップ以前”の演奏が聴ける音源。更にディジー・ガレスピー,スタン・ゲッツ等の演奏も絡むという、まさにお宝タイムです。
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今日の音源は

M1:Cool Blues(Charlie Parker BLUESTAR P5357)1947
M2:Extrovert(Buddy De Franco Captal 4274)1949
M3:Opus de Bop(Stan Getz Savoy 903-A)1946
M4:KC Blues(Charlie Parker feat. Miles Davis Karusell 5027)1951
M5:Donna Lee(Charlie Parker Savoy 652-B)1947
M6:Diggin' for Diz(Dizzy Gillespie DIAL 1005-A)1946
M7:Laura(Charlie Parker MERCURY 1106-B)1949


という小林さん珠玉の選曲。私は特にパーカーとマイルスの競演が楽しめて音も最高に良かったKC Bluesが特に気に入りました。ぜひこの感動を多くの方と共にオンエアで共有出来たら嬉しいなと思っています。とても素敵な一日になりました。


by audiokaleidoscope | 2019-10-31 23:59 | オーディオ

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