日本でいちばん早いエレキットTU-8800インプレ(その2)
2019年 10月 01日

写真をよく見て頂きたいのですが、基板のパーツ実装面は裏側。つまり組立後にパーツ変更する場合は一旦機構的にバラさないと無理という訳です。その意味ではカップリングコンデンサーなどのグレードアップは最初の組立時に行っておいた方が無難だということが言えるでしょう。


ちなみに出力トランスは一次側3.5kΩの15Wコア。電源トランスはRコアでいずれも日本製です。



昨日時点でデフォルトの音(標準カップリングコンデンサー,JJ ECC81/ JJ KT88)を確認しています。メーカーリリースに書かれていたKT88の標準オペレーション(モード:HIGH/ UL接続)ではたいへん闊達な音が聴ける一方、わずかに粗いかな…という印象を持ちました。個人的にはデフォルト仕様ならMODE:MIDDLE/ULとしてプレート電圧を下げたオペレーションの方がローレベルのニュアンスが聴こえる感覚です。

その他TU-8800で誰でも出来る音質向上策としてはやはり真空管のアップグレード。初段JJ ECC81/12AT7をMullard CV4024, 出力段JJ KT88をTung Sol KT150に替えてみます。設計変更を伴わない対策としてはこの組み合わせが”最強バージョン”(JENSENカップリングコンデンサーは別売)ということになるでしょう。

昨日から二日に渡ってTU-8800について勉強させて頂いた訳ですが、最初この企画を伺った時の”TU-8200Rとの差別化がうまくいくかな…”が杞憂であることが分かりました。実際デモ機を拝見させていただき、その音を聴いてエレキットが敢えて倍の価格で上位モデルを作ろうと考えた意図がしっかり理解できた感じです。ひと言、とても良いアンプです!
気になる私どもの取組みですが、標準モデル(JJ ECC81/ JJ KT88仕様)を販売させていただくのはもちろん、別にSVバージョン(専売)も検討していきます。具体的にはオール真空管なしバージョン, 限定で最強バージョン(JENSEN 0.1uF, Mullard CV4024, Tung Sol KT150仕様)も追加して、グレードアップ前提の方に後から追加費用が発生しないような対策も出来ないかと思っています。
価格発表は10/7(月)を予定しています。そして実機の音は真空管オーディオフェア初日に聴いて頂けますのでご興味ある方は是非ご注目下さい!
※本ポストの画像,内容はイーケイジャパン(エレキット)のご厚意により発売前に掲載の許可をいただきました。この場をお借りし御礼申し上げます。