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これぞ「真空管アンプ出力二倍(三倍)説」

分かっているようで今一つピンと来ないアンプの出力と音量の関係。「活用の奥義」でも詳説していますが、真空管アンプの実力って実際どの程度なんだろう?…と思っておられる方も多いかもしれません。

実際真空管アンプを使っている人は”実パワー以上のドライブ力がタマにはある”ことは経験上分かっていますが、よく言われる「真空管アンプ出力二倍(三倍)説」を持ち出されてもリアリティがないのも無理からぬお話です。

ここで本からの一部抜粋で”二倍説”の根拠を見て下さい。
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PART3:いまさら聞けない真空管・オーディオのギモン(P.152~153)より抜粋

ごく簡単に言えば真空管と半導体の歪み方の違いがその論拠になっている訳ですが、今日たまたま出力が直読できる某社の高級半導体アンプが手許にあったので同じ音量でどの程度の出力の違いがあるか比較してみることにしました。

比較試聴に使ったスピーカーはMartin Logan CLS。かなり前のモデルで現在はNeolithに代替わりしています。写真は数か月前のものです。
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公称能率86dBということになっていますが実能率はさらに数dB低い感じで真空管アンプには極めて荷が重いスピーカーです。出来れば50W以上のアンプが欲しいところですが、マッチングが決まると素晴らしい音場感が現れて等身大のピアノが目の前に浮かぶようなイリュージョンが体験できます。

これを私どものアンプで鳴らす場合はSV-8800SE/KT150が最適。コンデンザースピーカーならではの中高域の癖を中和してくれ、滑らかでありながらコンベンショナルなダイレクトラジエーター(コーン)方式からは得難い拡がり,奥行きが楽しめますが、65W/ch出力の8800SEを以てしても出力的に余裕があるとは言えない大飯喰らいなところが玉にキズ。

今日の実験はまず8800SEで少し大きめの音と感じる音量でCLSを鳴らして、ヴォリュームの位置が決まったところで音源を音楽から1kHzのサイン波に変更。CLSの軸上1m位置にコンデンサーマイクを立てて実音量レベルを記録します。そして次にパワーアンプのみ比較用の半導体アンプと入替え。そしてマイクで拾ったレベルが全く同じになるようにプリアンプの音量を調節して固定します。そして8800SEで最初に鳴らした音源で音楽を聴いた時の半導体アンプの出力はどの程度か、を調べてみました。

これがその際のメーターの画像、いちばん振れた瞬間をキャプチャしましたが200W近くまで振り込んでいるのを確認頂けると思います。
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参考までに動画のリンクも貼っておきます(動画でみる)。※音源の著作権がありますので音はミュートしました

実音量レベルを揃えた比較ですので客観性が担保できている訳ですが、片や最大出力65Wの真空管アンプ、片やメーター読み出力約200Wの半導体アンプです。比較してみると昔から言われてきた通りの二倍以上(約三倍)の値の差異が実際に確認出来たという訳です。わたし自身、実際このような差異が視える化できるとは思っていなかったので非常に興味深い実験でした。

しかし真空管アンプもなかなかやるもんですね!



by audiokaleidoscope | 2019-08-30 23:59 | オーディオ

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