PART1では初級~上級×音楽ジャンル別で全7類型に分類して解説しているのですが、実はそのうえの”達人”クラスというものも存在します。その一つが”全帯域真空管マルチアンプドライブ”です。


このスピーカーには専用のチャンネルディバイダーが付属していますので帯域分割周波数は事前に決められていますし、遮断特性(オクターブあたりの減衰率。たとえば-18dB/oct.)もフィックスされています。これだけでもかなり作業は軽減されます。もしチャンデバを自分で用意する場合はクロスオーバー500Hz(ローパス-18dB//ハイパス-12dB)/7kHz(ローパス-12dB//ハイパス-6dB) あたりからトライする形になると思いますが、この専用チャンデバは仕様未公表ながら-6dB/oct.のCR型ということのようですから電気的にはチャンデバというよりもトライアンプ用外付けクロスオーバーネットワークと言う方が正確でしょう。
かれこれ一週間、いろいろ弄ってきた感じでは
プリ: SV-310
低域: SV-86B(300Bプッシュプル)+SV-284D(ブースターモード)
中域: SV-91B(300Bシングル)
高域: VP-2500SE(PX25パラシングル)
2)ジャズ/ロック中心
プリ: SV-300LB
低域: SV-8800SE/KT150(KT150プッシュプル)
中域: SV-P1616D/300B(300Bプッシュプル)
高域: SV-284D(845シングル)
で理想的なバランスが得られていますが特に中域レベルのフィックスは指の皮一枚レベルで調整が必要で、まさにオーディオの究極の面白さがマルチにあるかもしれません。