今日は大阪→京都日帰り。最初の目的地は大阪のFさん宅です。前回お邪魔したのは2月のこと。今でも語り草になっている
ウルトラハイエンドの世界をご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。
パワーアンプSV-8800SE/KT150がスペシャルバージョンにグレードアップしたので、その音の確認と前回伺った時にしっかり聴けなかった
MAGICO M6を本格試聴させていただく目的でしたが、まずリスニングルームの変容ぶりにとても驚きました。

スピーカーの配置が長手方向に変わっていただけでなく多くの機器が更新されています。

前回はフロントエンドはラックに入っていたのですが共振を嫌って全て直置きに変更。音も2月の印象とは別物でした。

デジタル周りは
dcSからPlayback Designの
MPT-8(トランスポート)+
MPD-8(D/Aコンバーター)に。

プリは
Phasemationから
Spectralへ。


パワーアンプは
Spectral+SV-8800SEの2台体制。SV-8800SEは外見こそ2月と変わっていませんが内容は別物。
CV4003-
CV4068+オール
JENSENへのグレードアップ効果は凄まじく音色の滑らかさ,弾力性はもちろん静特性的にも大幅に改善しています。

Fさんの8800SEの実測データ(抜粋)
SV-8800SEの公称周波数特性は10Hz~130kHz(8Ω/1W/-3dB)である訳ですが、Fさんの8800SEの実測周波数特性はなんと7Hz台~300kHzオーバーまで伸びています。一部の多極管の高NFアンプに見られる高域の暴れ(上昇)による見かけ上の高域伸長ではなく極めて平坦でブロードな特性であることは言うまでもありません。真空管パワーアンプでこれだけの広帯域は私自身ほとんど経験がありません。

そしてケーブル,電源周りの対策の厳重さ。電源ケーブルは
限定99本製造の8N線とのこと。そしてMUSIC BIRDの
収録時に素晴らしい効果を発揮した
フルテックNCFブースターをリスニングルーム全体に展開して振動対策も万全です。


そして電源はISOTEKのパワーコンディショナー
SIGNMASと
EVO3 TITAN。

更にはルームアコースティック全体も含め調整されたMAGICO M6の音は2月の
YGの音の印象とは大きく異なっていました。Phasemation+YGの音は研いだばかりの日本刀でスパッと切ったような鮮度感と切れ味が印象的でしたが、今日聴いた音はダイナミックで極めて音楽的。実体感があり躍動感という点において非常に魅力的でした。
パワーをSpectralからSV-8800SEに替えると重心が更に下がり中低域の密度感がぐっと増す感じ。そのうえでしなやかさは全く失われておらず、このパワーをお奨めして良かったと思うと同時にこれでプリがSV-310辺りになるとどう変化するのか興味が湧いてきました。いわゆるハイエンドサウンドの先にある最良の音楽体験がここにある…そういう音が出ていたFさんの新生システムでした。
大阪を出て向かうのは京都。JBL15インチサウンドを堪能します。続きは次のポストで…。