
274B仕様: (402V-67V)×(0.067A÷1.2kΩ)=18.7W
5AR4仕様: (444V-75V)×(0.075A÷1.2kΩ)=23.1W
今回の実験は整流管アンプのコンデンサーインプット容量を下げることでどの程度残留ノイズに影響が出るかを実験してみたかったというのが発端です。実測値で言うと274B仕様(C input=10uF)で1.5mV/8Ω, 5AR4仕様(C input=50uF)で0.7mV/8Ωでした。直流点火アンプで残留ノイズが1mVを超えるのは好ましいことではありませんので、S1616Dに関して274Bは相応しいチョイスではないことが明らかで、これをクリアするためには電源部の再設計が必要となります。
このようにアンプの設計は最初に求める動作条件があって、それに応じたデバイスの選択と動作条件の決定がなされます。S1616Dは5AR4でこそ良さの出るアンプということが出来るでしょう。
