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プッシュプルアンプ一本勝負!

今日は「真空管アンプ一本勝負」(MUSIC BIRD)の第四回,第五回の収録。前回の「初心者のための真空管アンプ講座 前編 多極管 & 三極管シングルアンプ一本勝負」(5/3,10オンエア)に続く後編「プッシュプルアンプ一本勝負」(5/17,24オンエア)からスタートです。

前回の振り返りになりますが、シングルアンプを使う最適環境として
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(出展 真空管・オーディオ 本当のはなし)

が挙げられる訳ですが、高能率でも大ウーハーを擁したマルチウェイスピーカーもありますし、フルレンジあるいは2ウェイでも能率の低いスピーカーが数多く存在することもあり、実はシングル派以上にプッシュプル派という方が多いことを知る方は少ないかもしれません。

また”大は小を兼ねる”という言い方は趣味のオーディオには似つかわしくありませんが”最初からプッシュプルを選んでおけば間違いないよね”という方も事実かなりおいでです。真空管アンプ市場全体を俯瞰的にみると最も出荷数量が多いのは下に出てくる”多極管プッシュプル”カテゴリーであるというのも頷けるお話です。

プッシュプルアンプにも大きく多極管プッシュプル(KT88,EL34等)と三極管プッシュプル(300B等)に大別できます。
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上図に示した通りそれぞれの持ち味がある訳で、その傾向と対策をこのオンエアでは音を聴きながら解説しています。
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ひとことで言えばシャープネスの高い締まった音でスピーカーをきちっと制動する力があるのが多極管プッシュプルの真骨頂。ただし多極管プッシュプルにも五結,UL,三結という出力段の動作に違いがあり、それぞれの得失があることを知っておかねばなりません。当社では出力と音質の両立を狙ったUL(ウルトラリニア)動作を基本としています。また最大出力の約50%(常用出力範囲)でのA級動作を前提とした設計をしています。
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SV-P1616D/KT150仕様

SV-P1616Dで最も人気があるのがこのKT150仕様。出力が伸びるだけでなく若干クールさが目立つ多極管の中にあってKT150の中域の厚みとある種の柔らかさが最大の魅力です。

続いては300Bプッシュプルです。300Bの魅力はシングルにあり!という方も多いなかでプッシュプルでなければ出ない朗々と鳴る響きの重層感は特にヴィンテージ系の中型以上のスピーカーをお使いの方には決定打となる可能性が大きく、シングルでは得難いスケール感や間接音的表現力は他のカテゴリーの追従を許さない存在です。

そんな中で代表的な2種類の300Bを用意しました。
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ガラスを薄くしたたこと、フィラメントのフック形状をウエスタン300Bと同じ釣竿型とした結果、聴感上の高域レスポンスが伸び音場表現が格段に向上したPrime300B ver.5を搭載したバージョン。300Bならではの倍音感に涼やかさと繊細感を加えた表現が女性ヴォーカル,クラシックファンに人気です。
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SV-P1616D/PSVANE WE300B仕様

最後は現在求め得る最も優れた300Bの代表格としてPSVANE WE300Bを奢ったバージョンで試聴。アンプ本体よりも出力管の方が遥かに高価という組み合わせですが、そこはWE300Bという名に恥じぬ美音を聴かせてくれました。繊細にして芳醇。極めて情報量が多いだけでなく全帯域を美しい倍音のヴェールが被っている感覚のスウィートさが白眉でありました。なかなか本家ウエスタンの再生産が進まないなか、まだ暫くはPSVANE WE300Bの牙城が崩れることはなさそうです。

真空管アンプは敷居が高い…分かり難いという方も、第三回 シングル編、そして第四回 プッシュプル編を聴けば真空管アンプの第一関門をらくらくクリアして頂ける筈。是非オンエアでお会いしましょう!



by audiokaleidoscope | 2019-03-27 23:58 | オーディオ

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