

真空管アンプの大出力化のための一般的選択としてはプッシュプルがあります。

これを実測データで捕捉してみましょう。Kさんにお納めした実機の取得値です。

そして出力はほぼ理論値通りの倍の60W(以上)が得られています。面白いのは845プッシュプルでは中低域の厚みと量感が増すのに対してバランスドシングルでは低域が締まって深く沈み込む感覚であること。表現の能動性(個性)ではプッシュプルも魅力がありますが端正さと色付けのなさではバランスドシングルに軍配が上がるでしょう。B&W 800D3でいえば超低域の音階まで正確に描き分けるという点では過去最高の表現力でした。
Kさん宅で鳴らし始めて30分ほどで音が馴染んできたところで某高級オーディオ販売店の社長さんがいらっしゃいました。聞けばこれたらsonus faberのIL CREMONESE(イル・クレモネーゼ)の設置が始まるとのこと。
