”大放談”100回記念収録

聴いてほしいのは音の違いではない。自分の好きな音をみつけて欲しい…そんな気持ちでやってきた”真空管・オーディオ大放談”。

手元資料が確かならば今回が100回目と101回目の収録(公開収録含む)。その前の”ハイレゾしばり”を足すともうじき5年になる訳で改めて時間の過ぎるのは早いものだと感じています。”The Audio”チャンネルはますますコンテンツ充実。オリジナル盤専門番組が出来たり、オーディオアクセサリーの聴き較べ番組が人気だったりする中で我々タマ党員も頑張らないといけません。

そんな記念すべき節目の収録となった今回。一本目のお題は”すべてシリーズ”の第三弾、「サンバレー現行三機種のプリアンプを聴く」(12/7オンエア)。プリアンプは車でいえばトランスミッション。車のドライヴィングフィールを司るのがトランスミッションならプリアンプは音の質感やディテールの表現に深く影響する極めて重要なコンポーネント。様々なプリを通じてその音への影響やタマ交換による音の違いを検証していくというテーマです。

パワーアンプはSV-91Bに固定してそれぞれのプリの個性を際立たせることに集中しました。まずは現在大人気、製造が追いついていないSV-Pre1616Dが登場します。
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上の写真はSV-Pre1616D/CV4003+PSVANE WE274Bバージョンの音を聴いているところ。オンエアでは標準球はもちろんスペシャルチューブ,ヴィンテージチューブも使って様々な音の景色を楽しんで頂けます。超ワイドレンジという素性の良さをベースに各種電圧増幅管を無調整で差し替えて音の違いを楽しめるという個性を多くの方が楽しんでおられるのを大変嬉しく思います。
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2機種目はSV-300LB。プリで300Bを使いトランス出力でパワーアンプをドライブする独特の形式ですが、サンバレーのプリの中では最もパワーアンプを制動する力がある極低インピーダンス出力のプリです。プリを300LBを替えると音の透明度,SN比の向上,広大な音場の出現という変化が出ました。Pre1616Dが音色そのものに影響するプリだとすればSV-300LBは音色を変えずにクオリティを2~3段階レベルアップするプリといえるかもしれません。

そして真打ち、SV-310です。
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このプリについてもはや説明不要かもしれませんがSV-91Bにベストマッチなプリとして2004年にデビューし超ロングランとなっているライン専用モデルで最近は91BだけでなくSV-8800SE等の高級モデル用として指名買いをされる方が増えてきています。しっかりとした厚みと骨太な音像。密度感と実体感ではこのプリの右に出るものはありません。まさにプリによってナマよりも生々しい音を創りたい方向けのモデルです。
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ここではコ・パーソナリティTさんのコレクションからWestern Electric 310B刻印(メッシュプレート)/Western Electric274B刻印のヴィンテージバージョンを聴いて頂いたり…
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最近新たに販売を始めて既に大人気となっているPSVANE WE310Aをフィーチャーしたり。
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向かって左(初段)がPSVANE WE310A,右(ドライブ段)が従来のLM310Aです。4本とも替えるか初段にWE310Aをもってくるのがポイントです。

二本目は12/21オンエア。今年の最終回です。ここでは最近みるみる頭角を現してきいる中国真空管ブランドPSVANEから高級バージョンWEシリーズの送信管WE211,WE845の二種の音を本邦初公開!これまで市場を席捲してきたGolden Dragonブランドの211/845と比較してどうなのか…またPSVANE通常バージョンに211/845と比較してWEシリーズは本当に優れているのか…をリスナーの皆さんと一緒に実際に音を聴いて検証してみようという企画。

少し脱線しますが”大橋さんの番組は録り(ブログ公開)からオンエアまでなぜ2か月もかかるんですか?”というご質問を時々頂きます。幾つかの理由があるのですが、収録直後に私が公式ブログでその内容をお知らせして”聴いてみたい”ということになってMUSIC BIRDに受信契約を申し込んでも一ヶ月以上かかることがあり、特に最近はコミコミLightプランが人気で設置工事までに時間が掛かることもあるので、なるべく早めに番組内容をお知らせできるようにと思っているからなのです。今回のオンエアもきっとそんなテーマの一つになるのではないでしょうか。
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機材はSV-Pre1616D+SV-S1628Dで固定。現行211/845の古株、曙光電子(Golden Dragon)に加えPSVANEの通常グレード品そしてPSVANEのスペシャルグレードWE211/WE845の音をしっかり聴き較べてみました。同じ中国製でもGolden DragonとPSVANEではかなり音が変わっていますので、是非オンエアを聴いて頂きたいと思います。
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リファレンスソースはウン・サンのCoffee Cup I。良い音です!
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これがPSVANEの通常グレード品です。第一報は先日のブログの末尾部分でレポートしましたが、今回も同様の結果が出ています。211は845に対して中域的で温度感の高い(=温かい)表現という評価が定着してきた訳ですが、PSVANE 211はいい意味で高域のリニアリティが曙光製よりも高く低域の踏ん張りも向上しています。逆に言えばそこが845との差異を小さくしている印象です。GE211/VT4-Cの分厚さが好きな方はGolden Dragon 211、よりクリアで現代的な音を狙うのであればPSVANE 211ということになるでしょう。

845に関して言えばPSVANE 845は内部構造がRCA 845後期タイプでGolden Dragon 845(Premium Graphite)の内部構造と大きく異なっています。結論から申し上げると現行Golden Dragon 845は輝かしくワイドレンジな音であるのに対しPSVANE 845は音が解れていてGolden Dragonよりもニュートラルな傾向です。845は少し音が先鋭的で…という方にはPSVANE 845がお奨めです。

そして出ましたWEシリーズ!先の真空管オーディオフェアでこけら落とししたばかりで収録ではもちろん初登場です。
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電極構造は初期RCAとほぼドンズバ!ちなみにこちらの写真が1940年代のGE 211/VT4-Cです。ぜひオンエアでの出音を聴いて頂きたいのですが、やはりWEの称号は伊達ではないと感じる方が殆んどではないかと思います。Tさんは通常バージョンよりも”よりニュアンスのある音”と仰っていましたが、私も同感で従来の211/845より二次高調波(倍音)の割合が多いと感じます。それが結果的に円やかさや繊細さに寄与している訳で空間表現の豊かさは明らかにWEに歩があると感じました。
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真空管オーディオフェアの皆さんの反応、そして今回の収録の結果を踏まえてWE211/845は正式導入を決めたいと考えています。年内にお手元にお届けできるかどうかは微妙ですが頑張ります!
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…という訳で2018年の真空管・オーディオ大放談、すべての収録が終わりました。振り返ってみると素晴らしいゲストの皆さんと共に様々な音を聴かせて頂きました。

無人島レコード(小林真人さん)に始まりメーカー大研究(ウエスギ, WAVAC, オーロラサウンド)も素晴らしかった!その他、忘れてはならないのが”ミュージシャンが選ぶシリーズ”(ウィリアムス浩子さん, 井筒香奈江さん, 渡辺玲子さん)やエンジニアシリーズ(内沼映二さん, 菊地功さん, 高田英男さん, 北村勝敏さん等)では最前線の音源制作のお話も伺いました。そしてオーディオアクセサリーシリーズ(炭山アキラさん)も門外漢だった私には大変勉強になりました。

来年の大放談も色々なネタを考え、この番組を起爆剤として新たなムーブメントが起こせるようなコンテンツを産み出していきたいと思います。おかげさまで本も絶好調!具体的な数は申し上げられませんが、刊行前に何となく思っていた数字の倍以上の結果が出ていて読者になって下さった皆さんには心より御礼申し上げます!
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by audiokaleidoscope | 2018-10-20 21:20 | オーディオ

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