SV-P1616D/300B仕様 組立レポートその3(CRパーツ実装編)

現在22時過ぎ。伊勢湾台風並みと言われる24号がどんどん此方に近づいてきていて大変な風雨です。テレビやラジオでは避難を呼びかける非常放送が何度もブレークインする状況。今日は安全を優先し外出を控えることとし忙しさにかまけて手を付けられていなかったSV-P1616D/300B仕様の最終工程、CRパーツの実装を行いやっと完成させることが出来ました。これまでの製作過程は

SV-P1616D/300B仕様 組立レポートその2(ワイヤリング編)

をご覧頂ければ幸いです。”キットなんてムリ…”と思っていらっしゃる方が”出来るかも…”という気持ちになって頂けると嬉しいなあと思っています。
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とは言うものの何事も”習うより慣れろ”…最初から上手く作れる人は誰もいません。

斯く言う私もその一人で最初にキット挑戦した時はメロメロ…2,3台目から何となくコツが掴めるようになってきて少しづつキレイにワイヤリング出来たり整然とパーツ実装できるようになったのが嬉しくて病みつきになりました。その後長い時間を経てこの仕事を始めた訳ですが、最初の2,3年間は完成品のオーダーが入ると全部独りで組立てを行っていたので、それこそ今まで数えきれない程のアンプを組んだことになります。しかし私は誰かに弟子入りしたり師匠と呼べる人がいた訳ではありません。要は皆さんと同じ…キットを買って本を読んで自分なりに経験を重ねただけです。

CRパーツ実装の要諦は何かと言われれば”常に三次元的にイメージする”ということになるかもしれません。アース,入出力,ヒーター,+B…各種配線をなるべくシャーシに密着させることが重要であるすれば、CR類は如何に立体的かつ整然とレイアウトするか…というイマジネーション力がとても大切です。
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単に部品がくっついているだけでなく構造物として美しく…この感覚が身についてくると自分の作っているものが単なるキットから”作品”的な対象に変わり始めます。ミース・ファン・デル・ローエ(独:建築家)が言った”God is in the detail”(神は細部に宿る)という言葉が思わず脳裏に去来する瞬間でもあります。

CR関係については特にノウハウがある訳ではありませんが、ワイヤリング編でも書いた”爪楊枝”ワザは超重要です。
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これを知っているのと知らないのとでは能率、仕上がりに大きな差異が出ます。ひとつのラグに複数のパーツ,配線材が入る部位に是非お試しいただきたい知恵です。
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ひと通りCR実装が終わったところ。しかしこれで組立が終わりと思ってはいけません。電圧測定,最低で20時間のエージング…それらが終わって初めてアンプが出来たという事になります。

特に直熱管アンプは時間の経過とともに電圧もハムバランスも変化しますし残留ノイズ波形も安定してきます。今回は標準仕様で組みましたが、JENSENなどの大型オイルコンは本来の味が出るまで一ヶ月くらいは必要。これから10年,20年と使っていく訳ですので最初は負荷を掛け過ぎず、いたわるような気持でお使い頂きたいと思います。
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…と思ったら急に停電。しばらく経って復旧しましたが台風もピーク近しという感じですのでエージングは明日以降に順延します。

ともあれモノづくりの歓びは何物にも代えられません。この感動を一人でも多くの方にお伝えするのが私どものミッションであることを改めて感じた今日でした。



by audiokaleidoscope | 2018-09-30 22:24 | オーディオ

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