名機ふたたび!

モノづくりは常に先を見ることが多い仕事。一方で時々振り返ってみると過去の製品や昔考えていたことに気付かされることも多々あります…今日はそんなお話。

真空管ではNOS(New Old Stock)といわれる未使用のヴィンテージ球が珍重され高値で取引されることが多い訳で例えばWestern Electricの人気整流管や出力管は毎年一割づつ相場が上がっている、なんて話をよく耳にします。確かに1997年~2006年に再生産されたWE300Bなどは製造されていた当時はペア8万円程度で流通していたものが今や20万円以上が当たり前。特にデートコード9952(1999年52週ロット)の金メッキピン仕様の新品があったりすると更に5割増し…という世界ですから驚きです。

真空管アンプキットの世界で多いのが廃番になった製品に対してのリクエストです。私どものところにも日常的に「SV-〇〇の再生産はないのででしょうか?」というお問い合わせを頂きます。多くの場合は製造上の背景(サプライヤーの廃業その他)によって已む無くディスコン…という側面と仮に再生産したとしても原価上昇によって同じ値段ではとても販売出来ない…という理由で製造が不可能という場合も多かったりします。

当時と同じ仕様で再発しました…でも定価は50%アップです、では作る方も買う方も残念。せめて価格が上がるなら新しいアイディアを盛り込んだ新製品で…というのが製品ライフサイクルの考え方。マーケティング理論における”製品寿命は限られる(永続的な製品は存在しない)”はそんな事が背景にあったりします。

少し前置きが長くなりましたが、今日はそんな過去の人気真空管アンプキット2機種”発掘”のニュースです。今回まったく偶然に既に製造中止になったキット2種が予想だにしなかったルートで入荷することになりました。
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偶々2機種ともエレキット製品ですが一つは国内某所の倉庫、もう一つは海外で眠っていたもので、もちろんメーカー在庫ではありません。写真をみて驚かれた方もおられると思いますが、この情報を最初耳にした時いちばんビックリしたのは私です。

左はTU-870。リンクはTU-870R(後継機種)ですが今回入荷が予定が見込まれているのはオリジナルモデル(Rなし)です。そして右はTU-8340。これは確か一昨年の秋に発売され大ヒットした訳ですが限定生産だったため残念ながら時期を待たずして完了になったモデルです。TU-8340は何度かブログにも登場しましたのでご記憶の方もいらっしゃるでしょう。

この2機種はいずれも私どもからメーカーへは何度も再生産を強くお願いしたのですが価格面でどうしてもかなり高くならざるを得ないということで涙をのんだものばかり。それが今回偶然に流通在庫(まさにデッドストック)が入手できるというのは本当にラッキーです。メーカーに確認したところアフターサービスについては現行品同様対応できるという回答を貰うことが出来ましたので当社としても安心です。

まだ製品は入荷していませんが8月下旬からホームページで受付開始の見込みです。当然ですが入荷台数が限られておりTU-870は10台弱、TU-8340が30台前後ということで公平を期すため事前の電話やメールでのご予約はお受け致しません。製品詳細は現物確認を行ったうえで告知致しますが基本的にNIB(New in Box : 元箱入り未開封新品)であることは確認しています。

販売価格は未定ですが当時の価格をベンチマークして設定する予定です。TU-870で使われている6BM8/ECL82は当時と今では倍以上の価格差がありますから仮に今これを製品化すると一体幾らになるのでしょう。多くの仲間が”はじめの一歩”をここから踏み出したTU-870。そして多極管プッシュプルアンプのブームの一翼を担ったTU-8340。こんな形で再びご紹介できるのは本当に嬉しいことです。続報にご注目下さい!



by audiokaleidoscope | 2018-08-01 01:33 | オーディオ

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