平間さんと初めてお会いしたのは恐らく一昨年の東京試聴会ではなかったかと思います。
元々は当日のゲスト四家卯大さん(Vc)のお知り合いで、会場でお目に掛かった時は平間さんが日本を代表する写真家の一人であることすら知らなかった私ですが、その後急速に親しくなって平間さんのお宅で管球王国の特集記事「写真家・平間 至氏が真空管アンプを使う理由」に出ていただいたり、MUSIC BIRDの番組収録のゲストとしてお越し頂いたり、はたまた平間さんプロデュースのイベントの音響のお手伝いをさせていただいたりと恐らくこの2年間で最も頻繁に会った方といえるかもしれません。

アンプ等いわゆる”能動系”の開発をやっていると、どうしてもケーブル等の”受動系”に対しての意識が希薄になります。言い換えれば出力管が替わったり回路形式が替わった時の本質的な”鳴り”や”響き”が変化に注目してこの仕事をやっているようなものですので電源ケーブルやラインケーブルによる音の変化に対して敢えてブラインドでいようとしていた自分がいたかもしれません。