一つの文化として

大阪にいる時に携帯に電話が入って「アンプから煙が出たので診てくれないか」というI氏からの連絡。そりゃタイヘン!という訳で帰宅後すぐアンプを引き取って家で確認したところ300Bの挿入方向が一本間違っていたことでパスコンがドライアップ(破裂)した状況でした。

300Bは1/4ピンがフィラメント。ピンが少し太いことで挿入方向性が判別できるのですが少々力を入れて差し込むと向きが違っていても入ってしまうところが厄介で、今までも何度かこの手のメインテナンスをしてきました。
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左が現行のUX4Pソケット。手前が1/4ピン(フィラメント)で僅かに穴径が大きいことが分かります。右はバヨネット式と呼ばれるソケットです。実はこれいずれも300B/2A3用なのです。現在は送信管用にバヨネット式が使われる位ですが元々は300Bはバヨネット式が標準だったと言われています。多くの300Bのベースの横にロック用のピンが打ってあるのはこの頃の名残りです。いずれにしても特にUX4P(300B/2A3)やUZ6P(310A/6C6)は誤挿入の危険がありますので充分気をつけたいものです。

I氏の300Bは少し前のロシア製でベースの印刷がまだ方向性管理されていない頃のもの。何となく外観を見て誤挿入したまま通電してしまったことで当該300Bが再使用が不可能な状態になってしまいました。この300Bは既に製造中止のため結局I氏は高価な300Bを4本とも交換する羽目に…”えらく高いミスになってしまった”と嘆いていましたが、皆さんも充分お気をつけ下さい。

ところで今日は長崎のYさんが送って下さったリスニングルームの写真をシェアさせて頂きます。Yさんは大の送信管ファン。メールでは845/211アンプだけで8台もお持ちとか。その他300BやKT88などもお使いです。Yさんのメールには「サンバレーのアンプとスピーカーの健在ぶりをお知らせしたくて写真を送ります」との追記が…本当に有難いことです。
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これはYさんの書斎。まず目を奪われるYLのマルチアンプ駆動のホーンシステム…両脇のMIDが小さく見えますからその巨大さが分かります。その他ランドセルやタンノイIIILZも見えますね。正面のトールボーイはLINN。TL-51X, SV-192S, SV-192A/Dの左にSV-91Bが居ます。
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これは上の写真右手のラック。SV-353の2台使いというから凄いです!ここにはSV-192PRO, SV-192A/D ver.2, SV-8800SE, SV-38T, SV-91Bがここにも。もちろん全てYさんの自作です。
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こちらはリビング。オペラが大好きなYさんがリビングで選んだメインスピーカーはB&W 802。サブで
ここにもランドセルとLINNのブックシェルフが見えます。トランスポートはTL3Nでしょうか。そしてここにもSV-192Sが。
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左手にはSV-8800SEが…一体家全体で何台の球アンプが居るのか想像も出来ませんね!Yさんはメールでこうも書かれていました。

私の写真を見て、オーディオ全盛時代の1970年初めの頃を
思い出してくださる方がおられたら、うれしいですね!!
あの頃は、貧しいお小遣いの中から部品代を工面していました。

昨日も書きましたが、時代は大きく変化しオーディオの在り様も70年代,80年代とか隔世の感があります。しかしその一方で美しい音楽を良い音で聴きたいという方が居なくなることは未来永劫あり得ません。残念ながら若い方のなかにはホンモノのオーディオで音楽を聴いて震えるような感動を味わったことがないという方も少なくないでしょう。

私たちの究極の務めは本物の素晴らしさを音楽を聴くという体験を通じて後世に伝えていくことかもしれません…ビジネスというよりも一つの文化として私はこの仕事に携っていることを心から誇りに思っています。



by audiokaleidoscope | 2018-04-29 23:39 | オーディオ

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