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SV-Pre1616D組立(後編)

お待たせしました。組立(後編)です。まずはシャーシ内の配線から。この工程がいちばんアンプ組立のなかで楽しい作業かもしれません。出来上がりをイメージしながら一本づつ配線し、ハンダづけが終わるたびに引き回しを整えながら眺める…完成の歓喜の瞬間をイメージしながら作業が進む感じです。
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まずは電源周りから。組立マニュアルの指示に従い配線を撚っていきます。
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整流管ソケット周り。
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続いてはラグ板周辺のアース,ヒーター,プレート,カソード,グリッド配線。鼻歌まじりで快調快調…というところですが、実はこの時点で私は一本アース配線を忘れてます。気づくのはずっと後…やはり一工程毎にチェックしないといけません。一番確実なのはマニュアルを白黒コピーして配線の終わった箇所をマーカーでチェックする方法です。初心忘れるべからず、ですね。
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続いてはV3からRCA出力までのシールド線配線。引き回し時に電源基板下を走るのでL/Rを間違いやすい箇所です。勘違いをしないためにL側には黒くマーキングをしておきましょう。
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もう一ケ所、シールド線でUSB基板へ配線する箇所があります。スルーホール基板なので基板をマウントした状態でもハンダづけできますが、既に基板をマウント済の場合は一旦基板を外してランド側からハンダづけすると確実です。
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これが再マウント後の状態です。
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次はラグ板からRCA出力(2系統)へのシールド配線。ここはパラですので片側の端子部へハンダすればOKです。
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続いてこのキットで一番面倒なところ…前編で予備配線したセレクターからのリード線とRCA入力端子のハンダづけ。4色L/Rを綺麗にまとめながら整然とワイヤリングしていきます。私はL/Rの間違いを防止するために予めチャンネルごとにバインドしてから作業しました。クリアランスが少ないので一旦セレクターを外して作業する方が楽です。
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ここも結構大変かもしれません。入力4(LINE/USB切替)のスライドSW。ハンダを流し過ぎるとブリッジしますので慎重に作業しましょう。
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出来上がりはこんな感じです。改めて見直すとR側(上側)は下側に入れず素直にセレクター上を渡しても良かったかもしれませんね。
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つづいてダイオードモジュールの製作。ダイオードの方向性に特に注意。ソケットピンのハンダ部はリードを少し長めに出しておいて後で切ります。
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こんな感じでハンダづけ。
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ハンダをしっかり流します。
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これはフタ部分です。
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最後に樹脂のベース部にアルミケースを被せて完了です。この勘合はけっこうキツめになっています。万が一ケースがスッポ抜けたりして使用中に感電すると大変ですから。手で押し込もうとしてもなかなか入りにくいので当て木などしてハンマー等で少しづつハメ込んでいくのが一番確実な方法ですが、プラグ側面をヤスリで少し削ってもいいでしょう。
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シャーシ内の引き回しは完了。あとはCRパーツの実装を残すのみです。この段階で配線を適宜バインド(結束)しておきます。特にラグ周りはCRを付けたあと結束するのは大変です。
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さあ、総仕上げのCRパーツ実装です。イメージを膨らませながら美しくレイアウトしていきます。ハンダづけする前にこんな感じ…と位置決めしてもいざハンダづけするときにコロンと抵抗がひっくり返ってやり直し…的な経験は誰しもありますが、レイアウト出来たら上の写真のようにペンチで挟んでおいてハンダするとスムーズです(このときペンチは持っていません。挟んでシャーシに引っ掛けてあるだけです)。
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位相補正用のコンデンサーを抵抗とパラっておく箇所がありますので予備加工しておきます、抵抗をまたぐような感じで絡げておいて…
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ハンダを流してリードを切って完了です。
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抵抗取付が終わりました。写真右部分はあとで上をシャフトが通りますので抵抗の高さに注意して下さい。
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そしてカップリングコンデンサーの取り付けです。容量は印刷してありますが小さくて読み難いので大きさで分類しておきます。
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写真では少々分かり難いかもしれませんがコンデンサーは立てて実装すると抵抗との干渉を避けられます。はい!回路組立はこれで完成…でも大切な作業が残っています。
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各部の電圧測定が終わってはじめてアンプ組立が終わったということを忘れてはいけません。検査は製作と同じあるいはそれ以上に重要な作業です。Pre1616Dは真空管の組合せが何種類もあり、その組み合わせで電圧もかなり変化しますので異なる真空管の組合せで使う予定のある方は全てのパターンで測定しておきましょう。ダイオードと整流管でも取得値にはかなり変化が出ますので測定の前提条件をメモしておくと後々役に立ちます。
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測定の時じゃまになるセレクターに延長シャフトは最後に取り付けます。ジョイントがセレクターと延長シャフトの接合点の真ん中辺りにくるように位置決めして仮締め…ツマミを回してフィールを確認しながら本締めします。最終的にアングルをシャーシにガッチリ留めて再度フィールの確認をして終了です。
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これでやっと完成。あとは底板にフットを付けてリア側のセンターに歯付き座金をかませてネジで固定すれば全ての作業が完了です。
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作業時間はだいたい12時間くらいというところでしょうか。難易度は★★~★★★(中級クラス)というところでしょう。趣味の世界で納期に追いかけらることもない訳ですので、土日土日で二週間(4日)くらいかけてじっくり楽しんで作って頂くと丁度よいボリューム感だと思います。
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オール12AU7仕様のこのPre1616Dは大阪のKさんにお嫁入りが決まっています。エージングがてら短い蜜月を楽しんでいます。もうじき居なくなると思うと何となく寂しいものです。

…という訳で二回に分けてお届けした組立レポートは如何だったでしょうか。今回皆さんのお手元に実機が届く前にアップしなければ…ということでかなり慌てて組みましたが流れは概ねつかんで頂けたのではないかと思います。

早い方は今週末にも組立を始められるのでしょう。陰ながらご健闘をお祈りしています!!








by audiokaleidoscope | 2018-03-26 23:59 | オーディオ

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