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SV-Pre1616D組立(前編)

仕事終わりや休日にマニュアルチェックを兼ねながら始めたSV-Pre1616Dの組立チェック。その工程を前編/後編の2回に分けてお届けします。
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ここが私のワークベンチ。楽しみながらやってます!
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よいモノづくりは工具の準備から。ほとんど一般的なモノばかりですが、案外持っておられないのがボックスレンチ。ナットをラジオペンチで締めているようでは良いアンプは出来ません。この機会に是非ゲットしておきましょう。
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初めて作る方は”こんなにネジの種類があるの!?”と驚かれるかもしれません。ネジは単に締め付ければ良いというものでなく場所それぞれに必要なネジを適切に使うことが極めて大切です。マニュアルには”M3×6ナベ”とか普段聞かない呼称が並んでいますが上の図を見ながら取り違えないように気を付けます。
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ネジの長さを勘で判断するのは危険。そんな時便利なのがノギスです。私は100均でゲット。機能的にはこれで充分です。
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ネジは種類ごと、抵抗やコンデンサーも値ごとに小分けしておくと作業能率がグッとアップしますしミスも減ります。こういう小道具も全て100均で見つけられます。
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パーツチェックが終わったら組立マニュアルの手順に従って組立を始めていきます。まずは電源基板から。基板へのパーツ実装は背の低いものから始めていきましょう。抵抗は基板に密着させて問題ありません。
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間違い易いのがコネクターの向き。リードを挿入する側が基板外側…当たり前のようですが結構間違う方が多い箇所です。
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これが完成した電源基板です。念のため電解コンデンサーの極性を確認しておきましょう。
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続いて出力端子のホット/コールドのジャンパー。0.65φのスズメッキ線を使います。
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これは入力端子。コールド側のみジャンパーします。
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シャーシ(リア側)にFUSEホルダー,入力4(LINE/USB切替スライドSW),端子板を固定します。こういう局面でボックスレンチが大活躍。
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時々L/Rが反対についている組立例を見かけます。基本R(赤)が下です。電源インレットに関しては明確なルールはありませんが切り欠き側を上にするのが一般的でしょう。
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続いてフロント側。バランスVR(MN250k)と入力VR(Aカーブ100k)は外見的にそっくりですので場所を間違わないように。
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ちょっとワザが要るのが電源SWの取り付け。ナットの厚みとSW本体の出シロが同じになるようにクリアランスを調整しましょう。
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これぐらい後退させてマウントすると上手くいきます。ついでに申し上げておくとON/OFFが逆に作られている間違いも結構見かけます。写真はシャーシの上下が反転していますので勘違いし易いですが、基本上側がONです。SW側面にON/OFF表示があるので注意します。パイロットランプは強く締め付け難いので或る程度締めこんだら接着剤を一滴垂らして補強するといいですね。
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この図面でチェックしておきたいのは右の軸受けのように2枚のナットで固定する場合。二枚同時にナットを締め付けず、まず一枚締めこんでからもう一枚…という手順でやるといいでしょう。一件ガッチリ締まっているようで実は二枚のナット間が効いているだけで肝心の軸受けがグラグラというパターンもあり得ます。
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ツマミは六角レンチの2点留めです。シャーシに密着させず僅かにクリアランスを確保します。私は厚めのボール紙を挟んで位置決めしています。真空管の元箱のフタ部分を切り取って活用するといいかも。
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続いてシャーシ内部の作業に入っていきます。まずラグ板の固定から。真ん中のツメを曲げているのには理由があってこの部分は下の固定部分をシャーシに直接繋がりますので万一ハンダ位置を間違うと瞬間的にFUSEがブロー…という事故を招きかねません。ラグ板配線は右から幾つめ…左から幾つめ、という感じでハンダづけしていくことになりますので、どうしても勘違いしやすいもの。そういう意味でもフェイルセーフ的にシャーシアースに繋がる部分を曲げておく訳です。
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これだけのラグが並ぶ訳ですから、うっかりミスも起こりがち。全てのラグのL部分のツメを曲げましょう。そして真空管ソケットを固定します。当たり前のことではありますが向きに注意。MT9ピンソケットがついたらツメを或る程度開いておきます。真っすぐの状態ですと金具だけスポッと抜けてしまうことがあります。
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続いて電源トランスの固定です。一次側/二次側の向きに注意します。重量物ですので特に固定をしっかりしましょう。
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このタイミングでUSB-DAC(オプション)の組立に入ります。
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これが基板。けっこうシゴキ系に見えますが…
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実際パーツが載るのはこれだけです。ハンダ面のブリッジ(ハンダの短絡)には注意します。注意すべきはJ10/11(ジャンパー線)がD側であること、ミニジャック出力端子は取付ないことの2点です。これが終わったあとはセレクター部の組立です。
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これは入力セレクターをLアングルに取り付けた状態。ここがガタつくと完成後のフィールも悪くなりますのでボックスレンチでしっかり固定します。
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下からみたところです。黒いのはゴムシート。ガタつき防止の緩衝用途です。
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そしてシールド線(灰色)と入力端子へ行くリード線の予備配線。特にシールド線の末端加工は慣れていない方には厄介な作業と感じられるかもしれません。
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これがシールド線の予備加工状態。撚線を単線のようにして作業しやすくするためにハンダメッキをしておくと美しく配線出来ます。またヒゲによるショートも回避できます。
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配線を綺麗に剥くのはアンプ職人にとって重要なテーマ。そんな時ぜひ使いたいのがワイヤーストリッパーです。これも100均で入手出来ます(価格は200円でした)。何だかオウムみたいですね。
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という訳で前編はここまで。山で言えばまだ四合目あたりでしょうか。これからいよいよシャーシ内配線と抵抗,コンデンサー等の回路部品に取付けに入っていきます!後編をお楽しみに!!



by audiokaleidoscope | 2018-03-23 10:34 | オーディオ

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