(1/18_1) UESUGIアンプの魅力
2018年 01月 19日
現在の上杉研究所についてはホームページをご覧ください。1971年、兵庫にて創業された真空管アンプ専業メーカーで創業者 上杉佳郎(よしお)さんの名前はオーディオ評論家としても多くの愛好家に知られた存在でしたが残念ながら2010年に逝去され、現在は横浜事業所で今回のゲストFさんが上杉イズムの全てを継承されており、新製品の開発はもちろん旧製品のメインテナンスまで幅広く活動していらっしゃいます。
元々Fさんは大手オーディオメーカーの開発チーフとして辣腕を振るわれた方。そのFさんに対して上杉さんご自身から生前いっしょにやらないかと声を掛けられて今に至るという話や様々な上杉さんにまつわる逸話の数々をここで書き尽くすことは出来ません。かつて上杉さんの様々な著作、とりわけMy Handy Craftから少なからず学ばせて頂いた私にとって、UESUGIの理念やサウンドが余すところなく現在に引き継がれていることが分かり大変嬉しくまた音を聴かせて頂けた感動に包まれたひと時でした。
今回音を聴かせて頂いたのは4機種。



音を聴いて思ったこと…まず2011Mは三極管接続/UL接続の切替SWが装備され、最初は三結,その後ULで聴かせて頂いたのですが、その三結サウンドのクリーミーなこと!EL34=元気闊達というイメージとは大きくことなる豊かなサウンドにレギュラーゲストのTさんも”こんなEL34の音は聴いたことがない!”と目を丸くされていました。真空管の寿命と安定動作を優先された生前の上杉さんの設計ポリシーを垣間見た気がしました。



という言葉。1%のマイナスが99%のプラスを覆すこともある現代において無から有を産み出すモノづくりの大切な根幹を改めて教えて頂いた気がします。今回の収録は業界の大先輩に色々と教えを乞う弟子のような気持ちで終えることが出来ました。私にとって忘れられない2時間になりました。
