今日は都内スタジオの内覧会。多くの音楽関係者,技術者の方々で熱気ムンムン。
3月に日本コロムビアのカッティングスタジオを訪問させて頂いて、このタイミングでミキサーズ・ラボがアナログカッティングに新規参入。アナログブームもいよいよ本格的になってきたことを肌で感じました。


GEORG NEUMANN VMS 80。 当時82台しか製造されなかった大変希少なカッティングマシンです。 本機は、「ヒット・ファクトリー」,「マスターディスク」,「スターリング・サウンド」等でご活躍されたChris Muth氏によってチューンアップされたグレードの高いマシンだそう。

コンソールで使用されているアナログ機材の多くはGrorge Marino氏が使用していたものという事。PYRAMIX(DAW)で最高384kHz/32bitまたは11.2MHz/1bitの音源をD/Aしコンソールを経由してカッティングアンプへ信号が流れます。

そしてカッティングアンプで逆RIAAフィルターをかけてからラッカーを切るという工程になります。実際目の前でラッカーを切る工程を見させて頂いてディエッサー(歯擦音⁻しさつおん、シビランス-だけを狙ってコンプレッサー処理を施すこと)のかけ具合が大きく音質に影響することが分かりました。

溝の拡大写真。溝のウロコにようにギザギザしている部分が高域成分。PYRAMIX直の音とラッカー盤の音を聴き較べてみると音の質感そのもの、特に中低域の滑らかさと温度感に大きな差異が出ることが一聴瞭然。

ANTELOPEのA/D,D/A(中)とISOCHRONEのマスタークロック(下)。最新鋭のデジタル環境とヴィンテージアナログマシンが同居しているのはハイレゾを真空管アンプで鳴らす事に通じるものを感じます。ミキサーズ・ラボでは自社レコーディングの音源は勿論、持ち込み音源のカッティングも歓迎ということで、今後アナログの更なる高音質化が大いに期待されるところです。
先月末には
SONYがアナログのプレスに参入のニュースが駆け巡ったばかり。これからますますアナログが熱く燃えそうな予感に満ちた素晴らしい内覧会でした。ハイエンドな音楽制作環境を提供するミキサーズ・ラボがアナログカッティングで更に飛躍することを確信しました。