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(4/14_2)ハイレゾ リファレンス チェック ディスクの驚愕

収録二本目は特別編。日本音楽スタジオ協会会長そしてMIXER'S LAB顧問 高田英男さんをスペシャルゲストにお招きし、レコーディング最前線のお話と最新音源の数々を試聴してみようというテーマです。
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高田さんはわが国のレコーディングエンジニアのレジェンド。なんと業界に入って48年…常に音楽と共にあった人生を走りぬけ、現在も第一線で辣腕を振われつつ後進の指導と業界の発展に寄与されているスーパーマンです。

高田さんが私の番組に登場されるのはこれが三回目。今回は来月ステレオサウンド社から発売予定の"Hi-Res Reference Check Disc"の音源を2時間タップリご紹介していきます。まだ正式告知前ですので多くは書けませんが、本作は、苫米地義久さん(ts),石塚まみ(pf),石川智さん(perc)の三人がスタジオに入って演奏している模様をダイレクト2ch録音。フェーダーを握っているのは高田さんご自身です。

そして驚くべきはSSL(Solid State Logic)のアナログ卓の出力を5系統のDAW(それぞれ別フォーマットで記録)に送って同時に録音している点。つまり現在私たちが聴いているハイレゾ音源の殆どがレコーディングされたあと様々な編集や改変をされた後フォーマット(サンプリングレート,ビット深度)の書き換えされたものであるのに対し、高田さんのプロジェクトでは一切触られていない、言い換えればフォーマットによる音の違いが恐ろしいほどのリアリティを伴って表出していることが最大の特徴でありましょう。

これだけハイレゾ、ハイレゾと言われながらも現在コンピューターさえあれば誰でも簡単にフォーマット変更できる時代。その音の違いは認めながらも"何か違うんじゃないか"と思っておいでの方も少なくないと伺います。このソースはそんな方にこそ聴いて頂きたい…曲が始まる前の三人の声や暗騒音、スタジオの空気の揺らぎなどがフォーマットによってここまで違うか!という事を十分に理解いただけるでしょう。特に高田さんが仰る"スーパーハイレゾ"(384kHz/32bit,11.2MHz/1bit)のリアリズムは凄いとしか申し上げようがありません。今回の収録では同じ音源のフォーマット違いによる印象の差を知るという意味では画期的な企画になったと思います。

ところでこのブログを読んで下さっている皆さん、"サンプリングレートとビット深度のどちらか取れ!"といわれたらどちらを優先されますか?例えば192k/16bitと96k/32bitでダイレクト2ch録音があったとしたらどちらが音的に有利か?…という話です。bps的には前者の方が大きい訳で、言うまでもなくサンプリングレートはアナログ変換後の帯域に効く訳ですし、ビット深度はローレベルの波形再現性に効く訳ですが、業界の方々は異口同音にビット深度の方が大切という点で一致しています。

この画像をご覧下さい。
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いずれも高田さんがお持ちの資料ですが、特にお願いして本ブログの読者の皆さんにもシェアさせていただきます。確かに広帯域化は自然な音質での再生には重要ですし、特にサンプリングレートによる高域端の急峻なハイカットが与える負の影響は大きなものですが、それ以上に可聴帯域内での下方リニアリティ(微小レベルの再現性)は音の質感そのものに作用する点において更に注目されるべきと考えます。

このHi-Res Reference Check Discはユーザーが今まで気づくことの少なかった高音質のキモについても様々な啓示を与える画期的な音源になることでしょう。ハイレゾはどうも…という方にも是非聴いて頂きたい、新世代の音のバイブルの登場です!



by audiokaleidoscope | 2017-04-16 23:22 | オーディオ

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