いよいよ
試聴会搬入日。15年以上…累計50回以上デモをやってきましたが、毎回いろんな発見があり、反省があり、歓びのある、私にとっての晴れの日。今回は波乱の搬入日となり、日付変更線を越えて独り損保会館に残って作業を続けている、そんな本番前日です。
今日は会場入り前に都内の某スタジオへ。
詳細は未だお話出来ないのですが、この秋に向けて或るプロジェクトが進行中で、今日はその打ち合わせ。今までは録る側サイドだったのが、今回は録られる側で少々緊張しておりますが、自分の仕事がカタチになって世に出るのは願ってもないことですのでベストを尽くしたいと思います。日本でも屈指のゴージャスなスタジオで聴かせて頂いたリムスキー=コルサコフ/シェヘラザードの鮮烈な音が今でも耳から離れません。
打ち合わせが終わり夕方から損保会館へ。搬入自体はいつも通りの流れで順調に進んでいきました。
これが今回のスピーカーの布陣。5インチ(12㎝)から12インチ(30㎝)まで個性豊かなスピーカーたちが皆さんを待っています。
パワーアンプ群も問題なく準備が進んでいます。今回は2A3,300B,KT120,KT150,845で計10台。それぞれの個性をどのように味わっていただくか、明日のデモの進行をしっかりと考えなければ!
music birdさんからパネルが届きました。
「真空管・オーディオ大放談」リスナーの方も回を追うごとに増えているのは私にとって大きな励みの一つになっています。
ただ今回の試練はここからでした。今回はフォノイコ2台。プリアンプ3機種4台。D/Aコンバーターが2機種3台。そしてパワーアンプが10台にスピーカーが4台の順列組合せをSV-353で切り替える荒業だけでなく、各コマで全部テーマが違うデモを行うことになっていますので、鳴らしていても今何がどう繋がっていて、何から音が出ているのかが直ぐゴチャゴチャになってしまいます。音源もCD,LP,ハイレゾ(96k/PCM~11.2MHz/DSD)までありますから更に複雑。筋書をしっかり考えて脱線をしないように頭を整理しないといけません。
こんなに事前準備が大変だったことは過去経験がありませんが、演る側にとっては何十回分の一でも聴く皆さんにとっては一回が全て!と自分を戒めながら、まだ本番まで少し時間がありますので、もう少し頭を捻ってみようと思っているところです。自分の中で今回の試聴会のテーマを”記録と表現”に決めました。記録としての音源を如何に自分の世界に染め上げて音に託すか…それこそがオーディオの最大の使命であり、楽しさであるからです。今回は予約制ではありませんので、誰でも何時でも大歓迎。どうしようかな…と迷っておられる方も是非遊びにいらっしゃって下さい。毎回皆さんの声によって私たちの向かうべき道を示してくれる大切な試聴会、いよいよです!