




音を聴いて気づくのはこれまで出てきた球と比較して最も大きな違いは低域の量感。グンと沈み込む感じはオーディオ的快感に満ちています。パワー感を殊更ひけらかすのではなく、スケール感を持ちながらも品位のある表現が印象的でした。ペアで1万円を切るお求め易さも魅力です。


音質的にもKT88の特徴を更に推し進めたもので駆動力も抜群。現代の低インピーダンス,低能率なスピーカーを鳴らすのに最適な球です。KT88との比較で言うとベースのボリューム感がグッと増え、余裕綽々という感じで大型スピーカーをスケール感タップリに風圧を感じる低域を楽しんで頂ける球です。

…という訳で縷々語って参りました現行多極管の聴き較べ。独断と偏見でナンバーワンはこれだ!と番組のなかで言い切った訳ですがTさんと私は一位が別の球。二位は同じ球という結果になりました。ネタバレになってはいけませんのでここでは触れませんが、OA後にでも改めて書きましょう。
今回SV-P1616D/多極管仕様を使って代表的な現行多極管を総まくりした訳ですが、改めて比較してみると私のなかでも幾つかの大きな発見がありました。番組収録というより試聴室で好き勝手喋っているような楽しさがありました。このあとSV-P1616D/300B仕様で現行300Bの一斉比較試聴になだれ込んでいきます。