週末は関西へ納品行脚。メインは滋賀のKさん宅でした。
瀟洒なマンションの高層階。
前回書いた通りのまさに新リビングオーディオを実践されているKさん。写真では液晶TVが見えますがスイッチを入れると130インチのスクリーンが下りてくるプライベートシアターに早変わり。アスペクト比の異なる2種類のスクリーンを用意され4Kプロジェクターで楽しまれているそう。
ピュオーディオ系はLINNのDSを基軸としたものでスピーカーもB&Wの802だった訳ですが、別に使っておられるタンノイを
第一に、バイオリンの倍音が豊かに響くこと。
次に、女性ボーカルが艶っぽく歌うこと。(Kさん談)
を目指した結果、選ばれたのがLM91A(PSVANE WE300B仕様)。ショールームでじっくり比較試聴されたうえで出された結論です。今日はその音を堪能させていただきつつ、音のバランスの確認や更なる高みを目指す為のイメージ作りを一緒に考えました。
LINNのプリ+LM91Aの組み合せは、ある種、濾過されたような美しさを感じる音でタンノイが非常に清涼な音で鳴ることを確認しました。これはこれで一つの美しさである訳ですが、一定以上のところまでLINNのボリュームを上げないと風船が膨らまないというか、音圧だけでなくタンノイならではの艶めかしさを伴って歌わない感じがあるのは事実です。
どうしてもマンションでは一定以上の音を連続的に出し難い訳で、ここをどうするかがKさん宅の音の成否を分けることが分かってプリをSV-300LBに変更して聴いて頂きました。
仮置きではありますが、プリをSV-300LBの替えたことでグッと重心が下がり、それまで僅かに感じた中域~中低域の密度感の希薄さが向上することを確認。LINNにはLINNの良さを勿論認めつつ、300Bプリの音の在り様をしっかりご自身の耳で体験頂けたのは良かったです。
プリは単なる入力,音量を制御するコンポーネントでは決してありません。車でいうところのトランスミッション。乗り心地(フィール)全体を司る、言い換えれば音色そのものを作り上げる極めて重要なキーコンポーネントです。先日の
MUSIC BIRDでのプリ交換実験の記事を読んで頂ければその要諦を再確認いただけると思います。
Kさん宅を出て日本三大商人の一つと言われる近江商人発祥の地を見学。近江商人の教え”三方よし”(「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」)を再度学びに、次の目的地までの僅かな時間を使って資料館等を回りました。
温故知新な美しい街並みが非常に印象的。これは近江八幡観光物産協会。次回は時間をかけて再度じっくり巡りたいと思います。
その後大阪へ。食事は通天閣近くの串カツ屋さんで舌鼓。
幸福の神様といわれるビリケンさんがあちこちに居て…Oさんとの打ち合わせも弾みます。
次回の納品スケジュールも決まって、翌日は京都へ。桜の満開には一週間早かったですが、観光客でごった返す清水寺へ寄ってきました。4月中旬には納品を兼ねて改めて京都へ来ることになりそうです。
参道から臨む三重塔。美しい!
恐らく小学校の修学旅行以来…の清水の舞台。素晴らしい眺めでした。
この週末は関西方面を回って、非常にタイトなスケジュールではありましたが、色々な意味で気づきのある有意義な2日間でした。以前にも増して関西通いが今後増えそうです。