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(1/4)モノクロームのブラウン管から見えてくるもの

暮れから三が日過ぎまで、入れ替わり立ち代わり…まるで不夜城の様相を呈していた私のお休みもひと段落。明日から会社で仕事始めの下準備でもしようかと思っています。足かけ一週間ほぼ家に居るなんて本当に久しぶり。良い骨休めになった…かな?(笑)。

毎年お正月には”今年はこんなことをしよう”という自分への決意表明をしたためることが慣例になっている私ですが、去年の年初に書いたシナリオから見ると60点か65点の出来だった2015年。今年はもう少し具体的,現実的でありながらちょっと高めのハードルを設定しようと思っているところです。暮れから明けにかけて色々な対話をして自分なりに見えてきた部分もある…そんなお正月でした。

実によく食べ、よく呑み、よく笑った一週間。そんな自分の中でのお休み最終日。シメはシロクロTVでのBlu-Ray&DVD観賞に決定。選んだタイトルは”たそがれ清兵衛" と”浅川マキがいた頃 東京アンダーグラウンド”の二本立て。一日限りの単館ロードショー的な雰囲気とでもいいましょうか。庶民や下級武士の哀歓を見事に描いた藤沢周平ワールドの真骨頂である”たそがれ”も素晴らしかったですが、マキさんが生前に企画監修・編集を行ったドキュメンタリー”浅川マキがいた頃”が実に沁みました。

メジャーと正反対のアングラ(と言ってしまってはファンのお叱りを頂くかも)的ブルース。煙草の煙と濃いめの酒が似合う深夜の雰囲気…何事も真っ当でスマートであることを要求される現代から見ると異様ともいえる存在感を屹立させている。自分らしく生きることにここまで正直な人はなかなかいないのでは?…或る意味とても良い時代だったに違いありません。共演している原田芳雄さんも凄くシブくて思わず写真を撮ってしまいました。
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部屋の照明を落として浅川マキの世界に浸るひと時
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芳雄さんのオーラがすごい!
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ミュージシャンというよりも、その存在自体が多くの人を惹きつけたに違いないマキさん。生前ライブに行けなかったのが返す返すも残念でなりません。幸い手許にあるLPとCDで暫しこの世界に耽ってみようと思っています。まだまだ朝までは時間がありますから。

メジャーでなくても残っていくものがある…残していかねばならないものもあります。サブカルという言葉が気が付くとメインストリームになり、”Cool Japan”というカルチャーの萌芽となったように、自分の仕事も存在感と存在価値のあるものに出来たらいいな、と思いながらモノクロームのブラウン管を眺めながら思っています。

そういえば報道でも伝えられていた年賀状の減少。日本郵政トップが”日本の伝統をこれから先も守る”とコメントしていたのが大変印象的でした。手軽さや便利さとは相反しても遺していきたいものがある筈。真空管アンプもそうであって欲しいし、そうならなければいけないと改めて感じています。



by audiokaleidoscope | 2016-01-05 02:37 | オーディオ

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