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(12/17)SV-S1616D_多極管仕様の製作(その2)

忙しさに感(かま)けて止まっていたSV-S1616D(多極管仕様)の製作。いよいよお尻に火がついてきたので日付変更線前に再開。前回はサブプレート(B)のCRパーツ取付前まで行った訳ですが、今日はその続きです。

通常キット製作の手順としてはメインシャーシにトランス,機構部品の取り付けを起点としてアース,ヒーター,+B…というように段階的に進めていくのが普通なのですが、SV-S1616Dでは作り易いように最も混み合う真空管周りをサブプレート(脱着式)としただけでなく、製作後の仕様変更(例:2A3→300B仕様)の際もユニット的に交換出来るメリットも考慮しています。
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CRパーツ作業はアンプ製作のなかでも最も楽しい工程の一つ。ある意味いちばん”自分らしさ”の出る部分でもあります。なるべく皆さんの製作時の参考になるように、写真ではパーツのリード線を長めに切っています。

そういえば時々質問をいただくのが”CRパーツのリード線がマニュアルのように綺麗に曲げられずグニャグニャになってしまう”という内容。これはハンダ前にやろうと思うと確かに大変なのですが、とりあえずリードの長さだけメドをつけてハンダ付けしたあとにラジオペンチでパーツ本体をつまんでクイッと動かすと案外綺麗になるものです。なかには周到にピンセットで予めリードを曲げてからハンダ付けする方もいらっしゃいますが、この辺は”慣れ”(経験)の為せるワザという部分もありますので、あまり見た目を気にすることなく”確実にハンダが流れていること”を重視すべきです。
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作業に没頭してしまって気が付いたらコンデンサーまで全部着いてしまっていました。ここまで約1時間半。ジオラマのようなサブプレートが完成です。ここまで終わったら小休止して、そのあとに"引っ張りチェック”をやっておきましょう。

手配線アンプが修理で戻ってくる場合、私に回ってくる修理報告書で一番多く目にするのが"引っ張ったら抜けた”という文言。特に複数の配線が一つのラグにハンダされる場合、"後でやるから”と思いながら忘れちゃうケースやハンダがしっかり染みて(流れて)いないケースが結構あるのです。これは見た目だけでは分からないので、手の入るうちに”引っ張って”確認しておくと非常に有効です。後からチェックするのは大変ですから。是非行って頂きたいと思います。

(追記)マニュアルのカラーコードが違っていることが後で判明。写真ならびに実体図で初段プレート抵抗(2個)が470kになっていますが回路図では47kという齟齬が発見されました。正解が47kであることが分かりましたのでマニュアル修正しました。
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そういえばワンポイントアドバイス。これは必須ではありませんが、私は昔からラグの中央は予め曲げてしまうことが多いです。中央ラグはシャーシに固定する機能を兼ねている訳で、ほとんどの場合シャーシアースに落ちる部分です。ここを活用してアース配線する場合を除き、短絡による無用のトラブルを回避する意味で予め潔く曲げてしまう…一つの安全対策としてご紹介しておきます。

今日はここまで…まだ全体の40%程度の進捗率というところでしょうか。明後日の朝には組みあがった状態にして、最後のマニュアル修正を行わないと来週月曜からの出荷に間に合わないので、多分明日は徹夜でしょう(笑)、でも本当に楽しいキット製作。役得ですね(笑)。



by audiokaleidoscope | 2015-12-17 03:01 | オーディオ

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