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(9/29_2)845/300Bフラッグシップモデルを聴く

収録2本目はスペシャルゲストを迎えて。ギタリスト/作曲家の小馬崎達也さんとTさんの3人で番組を進めました。小馬崎さんは世界中を旅しながら演奏活動をされている方で、その過程で”世界は一つ”ということに気づき”パンゲア”というユニットでも活動されています。演奏家としてだけでなく、オーディオマニアとしても知られる存在で仲間のメーカーに訊くと”知ってる知ってる!”という答えが返ってくるほどのマニアでもあります。

今回はご自身のレコーディングスタジオのプレイバックシステムとしても使われている845の旗艦モデル、SV-284Dと対になるプリアンプSV-300LBを前半に聴いて頂きました。
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845のクリアでハイコントラストな音に300Bで潤いと密度感を与える極めてゴージャスなセットアップです。前々回の収録でブースターアンプとしての284Dの魅力は十二分にお伝え出来ましたので今回は通常のパワーアンプとしてSV-300LBと直結してみました。

今回のリファレンス曲は小馬崎さんのギターをチョイス。標準球の組み合わせでも十分過ぎるほどのエア(空気感)が現れてオーディオの行き着くところはデータ(特性)ではなく表現力であることを改めて一同認識しました。そしてこの組み合わせで更なる高みを目指そうということで登場したのが…
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プリにWE300B(デートコード0613)と
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パワーにTさんのRCA845。この組み合わせにチェンジして同じ曲を聴いたあと小馬崎さんが仰ったひと言、”余韻の揺らぎが美しい”が全てを言い尽くしていたかもしれません。この違いはOAを聴けば必ず分かります。是非ご自身の耳でも評価してみて下さい。

そして続いて登場は、もう一方の雄、300Bの旗艦システムSV-310+SV-91Bです。同じ直熱三極管でありながら845の透明感はひと味もふた味も違う300B。その300Bの持ち味を最も美しく聴かせてくれるのがこの組わせ。
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より寛いだ響きの良さが魅力であることは既に皆さんはよくご存じの筈。果たして一曲目のリファレンスソースからその違いは如実に現れました。小馬崎さんも”静けさにビックリしました”とのこと。静寂の美しさという点では300Bの右に出るものはないでしょう。その良さは標準球の組み合わせでも遺憾なく発揮されました。300Bシングル=非力というイメージをお持ちの方もおられるかもしれませんが、91Bに関してはMLF(Multi-Loop Feedback)によってダンピング(制動力)を極めて高い音をお楽しみいただけます。Tさんも自宅のオートグラフをこのアンプで鳴らすことも多いと仰っていました。

そしてスペシャルチューブが登場。
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最も良い音の為に持ってきたのがWE310B(メッシュ)とWE274B刻印。そしてこの番組で取り上げて音を聴いて頂くようになってから爆発的に出荷量が増えたPSVANE WE300B+PSVANE WE274B のコンビです。
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この組み合わせから聴こえてきた音。それは音がスピーカーから出ているというよりスタジオ全体が音の揺らぎのなかに居るようなイリュージョン。小馬崎さんは”音が出た瞬間のエネルギー感が凄いですね!”と仰っていました。ちょうど前日この91Bと同じオールPSVANE WEバージョンを納めさせて頂いたGさん(MUSIC BIRDリスナー)から頂いたメールをご紹介させて頂きましたので、ここにも併記させて頂きます。

夜遅く帰宅後初めて電源を入れました。何という変わり振り! 長いこと今までので十分と思っていましたが、それを凌駕する音場空間の出現に思わず息をのみました。全体にエネルギー感が増し、音の一粒一粒が際立ち、300Bの倍音が一段と顕著になりました(PSVANE WE効果!?)。低域の深々とした沈み込み、中域の艶と張り出し、
高域の繊細な煌びやかさ、どれもこれももっと早く体験すべきだったと思い知りました。各楽器の定位の鮮明さ、奥行き感の増大と相まって、さすが長いことSUNVALLEYの旗艦アンプであり続けるわけがよく理解できました。

良い機会を与えて頂いたことに心から感謝します。末長く愛聴するつもりです。

Gさん!メッセージ有難うございました。11/25(金)のOAをお楽しみになさって下さいね。そして、最後はお楽しみのナマ演奏タイム!
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小馬崎さんと一緒に活動している仲林利恵さんにご登場願い、素晴らしい演奏をご披露下さいました。2本の楽器から広大な宇宙を感じるような素敵な数分間。音楽は本当に素晴らしい!…心からそう感じました。
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恒例の記念撮影。今回もとても楽しい収録でした。次回も頑張ります!!



by audiokaleidoscope | 2016-10-01 14:30 | オーディオ | Comments(0)

(12/5)今年最後の開放日

早いものでもう師走。今年最後のショールーム開放日となりました。一週間前にプチオフがあったばかりなので、今回は少ないかも…と高を括っていたのですが、始まってみると先月以上の賑わいであっという間の一日でした。

何と言っても開放日のお楽しみは持ち込みの音源や機器、そして仲間とのお喋り。今回もご機嫌な音源や道場破りアイテムが沢山登場して盛り上がりました。
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Kさんが持ってきたLPで聴くサディスティック・ミカ・バンドの「黒船」('74)は最高!やはりLP時代の音源はCDよりも音の鮮度が高い気がします。
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加藤和彦さん(左上),高橋幸宏さん(左下),高中正義さん(右下)…みんな若いですね(笑)。
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これはSさんお手製のターンテーブル用スタビライザー。3バージョンあって素材の組み合わせが違えば重さも違う。当然音も…。
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ステンレス/砲金のハイブリッドバージョンを戴いちゃいました。ピタッと吸い付くような精度の高さが素晴らしい。
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後半はSV-284D大会。SV-300LB+SV-284D直結モードに続いてSV-300LB+SV-300LB+SV-284Dのブースターモードで試聴室のStieling HWが大型ホーンスピーカーのように咆哮する様を体感していただきました。

出力が上がるというよりも音圧が上がる…解像度とリニアリティの両立した稀有な世界。今まで下方リニアと上方リニアは両立しないと思っていたのですが、直熱三極管シングル+SV-284Dの組み合わせは別…なのかもしれません。
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Stirlingのウーハーが制動されつつ前後にダイナミックに動くさまに思わず手をかざして風圧を感じるOさん。大音量でも煩さを感じない真空管アンプの真骨頂です。来年は出前開放日を増やして津々浦々の仲間と大いに楽しみたいものです。
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帰宅していよいよSV-S1616Dの出荷前マニュアルチェック兼組立チェックのスタート!来週は水~木,土~日が出張というハードスケジュールなので直ぐに取り掛からないと!今回私が作るのは多極管仕様。腕が鳴る鳴る!写真を撮って簡易版組立ガイドをブログで出来るよう、頑張ります!!

by audiokaleidoscope | 2015-12-06 22:40 | オーディオ | Comments(0)

(10/23)差はローレベルの再現性に現れる

今日,明日とクローズドの展示会。
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以前から北米は多極管プッシュプル系,欧州は大型三極管シングル系が主流(あくまでウチの傾向)なのですが、今回はイタリアの方からJB-320LM+SV-284Dの購入依頼をいただきました。さすが情熱の国…845がよく似合います。

この284Dというアンプの本質…以前から申し上げている通りですが、再度繰り返します。パワーアンプ(たとえば300Bシングル)単体で5Wで出ていると仮定します。これに284Dを加えて同じ5Wを得たと仮定すると前置されている300Bシングルの出力は1W前後になるでしょう。つまり単体ドライブ時よりも遥かに歪みの低い(=言いかえれば91Bのもっとも美味しい)領域で、三極管シングルの最大の特質である透明感が一層際立った音質で楽しむことが出来るという訳です。

これまでいろいろな前置アンプやスピーカーでSV-284Dの本質をチェックしてきましたが、最近特に痺れたのはTさん宅で聴かせていただいたB&W 800 Diamondの音でした。元々お使いだった半導体アンプで音が薄い、音楽の抑揚が感じられない…ということでSV-91Bをお持ちしたのが2012年。元のアンプの出力と比べて1/30(10W)しかない91Bの方が遥かに躍動感があると仰られていたのですが、先々月、284Dを試してみたいということで持ち込み試聴に臨んだところ、音量そのままでもローレベルの解像度,音場の再現性,気配の表現が全く別物になりました。

アインザッツの瞬間の一瞬の静寂感、僅かな空気の揺らぎ、指揮者が棒を振る瞬間の吸い込む息の緊張感…言い換えれば”気配”の再現性において284Dありと無しでは比較にならない表現力の差異がありました。”差はローレベルの再現性に現れる”…これはハイレゾ音源の最大のメリットであることは番組や試聴会のデモでも何度も繰り返してきたことですが、この”下に効く”感じはまさにSV-284Dの最大のメリットであるといえます。

言い古された言葉ですが”この音源にはこんな情報まで入っていたのか!”という驚きが遠くイタリアまで届く日が来るといいのですが…。



by audiokaleidoscope | 2015-11-23 22:59 | オーディオ | Comments(0)

(10/9)搬入前日

いよいよ明日が搬入日。体調もまずまず。準備も万全…とまではいかないものの、自分として”ここまではやっておこう”というところまでは出来たかな、という感じです。
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ちょっと遅れましたが真空管物販のリストもアップできましたし、村瀬さんからデモリスト
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拡大版はこちら

も届きました。他の出展社さんからも何本か電話が入って”じゃ、明日会場で!”的な感じでエールを交歓しあったりして一気に盛り上がってきている感じです。

一方で心配なことも…。試聴室では何度も音を聴いてイメージを掴んだ(つもりでいる)新作たち、例えばSV-S1616DLM69 Floor Systemがパブリックアドレスでどう鳴るか…は今回が試金石になる訳ですし、SV-284Dはブースターアンプとして一台,SV-300LB直結(パワーアンプモード)で一台…という2通りのデモを行うこともあり、しっかりアタマを整理してデモに臨まないといけません。

SV-300LBについてはこれから国内で量産に入り、来春には新発売を予定していますが、今回初お目見えということで来場される皆さんの注目度も高い筈。明日会場でリハ的に鳴らしながら更にイメージを作っていこうと思います。

明日の日記では会場風景もご覧いただけると思います。今回も沢山の方から参加のご連絡を頂いています。とても楽しみです!!



by audiokaleidoscope | 2015-10-10 04:13 | オーディオ | Comments(0)

(9/29)これがSV-300LB!

皆さん、こんにちは。今日は例の新作300Bプリについてレポートします。
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これはかねてからチャレンジしたいアイテムでありました。初回の試作は実に5年前に遡ります。技術的なボトルネックは特になかったものの、量産を阻んだものは”マイクロフォニックノイズ”でありました。

これは出力管(特に大型管)をプリに使用した際に、球の振動ノイズを拾い易いという現象で、通電中に指で球を弾くと”カーン”という共振音がスピーカーから出易いという現象で確認することが出来ます。一方でこの"響きの良さ”を上手く味方につけることで出力管をプリに使用する大きな強み(メリット)にもなり、如何に弱みを減らして強みを活かすかということを目的として、これまで様々なトライを重ねてきました。

ここで詳細を述べることは避けますが、産業機械の制振技術を応用することにより物理的に300Bをフローティングマウントすることが出来、不要なマイクロフォニックを回避しつつ、敢えて300Bをプリ管として使用するメリットを最大化できたのではないかと自負しています。

外見的にはJB-320LMに似ておりますが、内容的には完全に新設計で製造含めMADE IN JAPANです。トランスは橋本さんにお願いして音質的にも万全を期しました。入力4系統,VOL付きという一般的なプリアンプの形態を採りながら、実はこのSV-300LBには強力な武器があります。SV-310と同じトランス出力の強みを活かし、通常のローインピーダンス出力だけでなくなんとSV-284Dを直接ドライブ出来る専用のハイインピーダンス平衡(バランス)出力を持っているのです。

SV-284Dはブースターアンプですので基本的にはパワーアンプのスピーカー出力を貰って文字通り出力をブーストする目的で設計されました。一方でこのSV-300LBを使用すればSV-284Dを直接フルスイングすることが出来る…なぜこのプリが外見上300Bシングルアンプと見紛うようなスタイルなのかの秘密が隠されているという訳です。

音質的にはこれから詰めていきます。既に出力トランスの仕様変更をすることが決定しておりますが、再来週の真空管オーディオフェアではご来場の皆さんにその音を聴いていただける予定です。

手前味噌ですが素晴らしい音のプリが出来そうです!



by audiokaleidoscope | 2015-09-29 10:13 | オーディオ | Comments(0)

(9/24)金木犀の薫りと共に

皆さん、こんばんは。毎年お盆明けから9月下旬までは比較的ゆったりした時間が流れるものですが、突然後ろから蹴っ飛ばされたように忙しくなるのもこの時期。ついに今年もやってきたなあ…という感じです。年末に向けてノンストップで走る覚悟を決める時期でもあります。

そんななか、今日は埼玉からSさんご夫妻が試聴にいらっしゃいました。Sさんとこういう感じで親しくお話するのは今回が初めてですが、メールではずっとやりとりさせて頂いてきて、ハイエンド上がり(私は崩れですが…)という部分で共通点もあり、一度ちゃんと私どものの音を聴いて頂きたいと思っていたのです。

現代スピーカーを真空管で鳴らした時の音の自然さ、小音量時の生々しさに開眼されて数年。SV-310EQに次いでSV-310をお求めになって今回は本丸パワーアンプをどうしよう?というテーマでした。

SV-501SEのマッスの響きの円やかさ,SV-91Bの抜群のソノリティの良さを体験されたあと、SV-284Dに話が移って、”出来れば一番小出力のアンプで284Dを追加するとどうなるかを聴いてみたいんですけど…”とSさんが仰るので出してきたのが往年の名機”エレキットTU-870”。私どもから何台販売したか分からないくらいのウルトラベストヒットでした。2万円でお釣りのくる真空管プリメインアンプとして多くの方がTU-870によって真空管アンプの虜になった忘れられないモデルです。

このアンプ、音は本当に良かった!ただ出力が2W前後しかとれず、低域のドライブ力が充分とはいえなかったのは或る意味仕方のないところでした。このアンプの音を作っているのは6BM8…じゃあ6BM8シングルに300Bブースターを追加したアンプを作ってみよう!と思って作ったのがSV-501SEであるのも何度も申し上げてきた話です。それをSさんは300Bでなく845(SV-284D)でブーストしてみようというのですから、これは面白い実験です。
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TU-870の魅力は6BM8の魅力そのものと言い換えても良いかもしれません。決して彫琢の深い音ではありませんが、何と言うか…私たちが”真空管”という言葉からイメージする解れた倍音をこれほどまで素直に出す球はなかなか他にありません。SV-284Dを追加すると、その6BM8の魅力そのままに低域のドライブ力が爆発的に上がってMIDを楽々制動しています。測定した訳ではありませんが10Wは軽くクリアしているでしょう。まるで6BM8を大きな拡大鏡で覗き込んだような音の景色に思わず息を呑んだ瞬間でした。
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B&WのSilver SignatureをGoldmund(スイス)のアンプで鳴らされていたSさんがひょんなことから真空管の音の良さに目覚め、今日色々と私どものアンプを聴かれて何を感じられたか…それは私にも分かりません。ただ最後に鳴らしたLM91Aの音に”真空管に出会って良かった”というSさんの気持ちを感じたの事実です。

私が真空管の音の良さを知ったきっかけは先日の雑誌取材の時に書いた通りですが、Sさんがそうであったように一人でも多くの方にこの魅力を知って頂きたい…ショールームを発たれる時に外へ出てふっと金木犀の薫りと共に感じた初秋の一日でした。明日から再び東京です。



by audiokaleidoscope | 2015-09-24 21:35 | オーディオ | Comments(0)

(9/22)無ければ源流へ

皆さん、こんにちは。

先日お知らせしたGolden Dragon 845 Premium Metalのショートに関して大変ご心配をお掛けしております。今日はその続報です。

その後、国内,海外色々と当たってみましたが市場流通数が極めて少なく、まとまった量を調達することは出来ませんでした。この球は定番品でなく不定期(あるいは一定量の受注が溜まった段階で製造される)特別製品枠であるため、どうしても必要になった場合は、ロット分を纏めて別注するしか方法がありません。色々と検討した結果、今回手当てする数量を見誤ったという責任もありますので、此方で別注して在庫を確保することにします。無ければ源流へ向かわざるを得ません。
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サンプル画像(ロゴは未印刷)

モノ自体はGolden Dragon 845 Premium Metalと全く同じです。但しGolden DragonはPMコンポーネンツ(UK)の商標ですので、管面プリントは”Prime 845 Premium”に変更となります。その代り保証期間に関してGolden Dragonの90日から他のPrime Tube同様一年間に延長させて頂きます。価格はGolden Dragon 845 Premium Metalと同額で、納期は11月末~12月初めを見込んでいます。

早急にSV-284Dの予約ページにPrime 845 Premiumを追加しますので、改めてご検討を頂ければ幸いです。なおPrime 845 Premiumの単売はSV-284Dの動向を見極めてから改めて検討させて下さい。宜しくお願いいたします。

(9/23追記)本日現在の情報で、メーカーから納期に関して確約しかねるという連絡があり、これ以上お客さまにご迷惑をお掛けすることは本意ではありませんので、納期が明確になるまで一旦、Prime 845 Premiumの受注を休止させていただきます。誠に申し訳ございません。





by audiokaleidoscope | 2015-09-22 14:24 | オーディオ | Comments(0)

(9/20)本当の(最大の) メリット

皆さん、こんばんは。順序が逆になってしまいましたが昨日の開放日について書いておこうと思います。備忘の意味も含め…。

昨日の開放日の主役はこのスピーカー…だったかもしれません。
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前日にお客さんがお持ちになったタンノイ。モデル名はT165 Chester(チェスター)。今から35年ほど前の同軸2Wayのバスレフモデルです。他にもタンノイを数機種お持ちで”もし欲しい方がいらっしゃった是非!”ということでお預かりしていたのです。

ユニットはHPD295(Monitor Gold 3LZの後継)と振動坂,エッジも異なり、ややF0を下げた感じのポリプロピレン振動坂(品番不明)ですが、音はタンノイならではの深々とした余韻と間接音を感じさせるもので、昨日遊びに来て下さったお客さんも皆さん激賞されていました。この独特のケバの立った音触感は他のいかなるブランドとも一線を画するもので、非常に魅惑的。しばらく聴いておられたSさんが手を挙げられて早くもお嫁入りが決まって良かったです。

アンプはSさんもお使いのSV-501SE+SV-284D(ステレオモード)。SV-501SE単独でも充分鳴りますが、SV-284Dをアドオンすると音圧感は勿論ですが透明感が一層増す感覚…これについては後半で書きます。
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良いけど、ちょっと大きいかなあ…と悩んでいらっしゃるお客さま。トランスだけで20数kgありますから。確かに設置は大変かもしれません。

夕方ショールームを閉めてダッシュで第二へ。先だってSV-310+SV-91Bを組まれたFさんがSV-284Dを接続した音を聴いてみたいとのこと。294Dステレオモード(1台)で聴いていただくことにしました。
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Fさんが持ってこられたCDはこれ。昨日のようこそ!でもかけたバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の新譜。モーツァルト:レクイエムです。
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Fさんは現在JBL L99ランサーをお使いで、SV-284Dを使うことでヴォリューム位置が下がって使いにくくなることを懸念されていたのですが、SV-284D単体のゲインは数dBしかなく、大きな問題にはならないと知って安心されていました。

SV-284Dは単に出力アップするためだけに企画された訳ではありません。もちろん結果的にSV-91Bであれば35W/ch程度にブーストされるのは事実ですが、それよりも大切なのは、SV-284DをアドオンすることでSV-91B単独ドライブ時よりも遥かに歪みの低い(=言いかえれば美味しい)領域で動くこととなり、つまり三極管シングルの最大の特質である、透明感が一層際立った音質で楽しむことが出来る事なのです。

商品ページの最後にも書きましたが、SV-284Dはブースターアンプという性格上、前置アンプの音色(ねいろ),響きなどの音質的特徴に加え、出力,周波数特性,歪率,残留ノイズなど全ての物理特性も大きく影響を受けます。つまり前置アンプのあらゆる個性を継承し、倍化させるのがSV-284Dであると言い換えてもいいかもしれません。前置アンプが良質であるほどSV-284Dの付加メリットも大きくなるという訳です。

ところで先日ご案内を申し上げた直後に在庫が払底したGolden Dragon 845 Premium Metalですが、対応策について方向性が定まってきました。早ければ明日のブログでご報告出来るかもしれません。正式なご案内まで今しばらくお待ち頂ければと思います。



by audiokaleidoscope | 2015-09-21 03:24 | オーディオ | Comments(0)

(9/18)ラーメン屋とオーディオ屋

昨今は100人のうち1人からでもコンプレインを受ければそれをリスクと捉える時代になりました。

しかし趣味というものは誰の為でもなく自分だけの為に存在するもので、公序良俗に反しないのは当然ですが、本来それを選択するのもそれを排除するのも、その人が決めるべきもの。

その昔、オーディオ屋はラーメン屋と似てる…と書いたことがあります。最近はあまり見ませんが、いっときTVや雑誌などで”人気ラーメン店ベスト100”的なテーマが流行ったことがありました。多くの人が旨い!と評価する訳ですから一等賞のラーメン屋さんは立派なお仕事をされていると思いますし、味も一流であることは論を待ちません。しかしそれはあくまで”世間の評価”であって”私の評価”ではないことも一方で厳然たる事実です。

ラーメンには塩もあれば醤油もあれば豚骨も味噌もある…そんななかで或る店の醤油ラーメンが絶品!日本一!という評価を得るということと、自分が食して旨い!というのは全く別次元の話であるという事を何処かで理解しなくてはなりません。私たちの仕事も同じです。何が評判が良いとか何が売れているということも大切ですが、それ以上に重要なのは”自分が一番好きな音”をみつけ、それに最も近い音を出すアンプやスピーカーをお客さんと一緒に探す事の方が余程意味があるというものです。

つい2日ほど前、或る方と電話で話していて”リスクを取るからリターンもあるんじゃないか!”と言われて背筋に電気が走りました。私の仕事はラーメン屋…10人のお客さんのうち5人の方が”旨かったまた来るよ!”と言ってくれれば大繁盛店です。それを100人に一人のお客さんの不満を恐れて何の特徴もない味を作って何の意味があるのか…改めてオーディオ屋は如何にあるべきかを教えて頂いたような気がします。

2012年にLM91A(在庫僅少),2013年にLM86B(完売)というアンプを作りました。実はこの2機種で私はアンプづくりを止めよう、とその時思っていました。オーディオという趣味の世界でリスクを取れない(チャレンジできない)なら私が此処に居なくてもいいじゃないか…そう思ったからです。でも今日も会社に来て仕事できるのは会社の先輩や仲間,そして100分の99の同志(=皆さん)のお陰です。いちど割れた風船の綻びを直すのは大変ですが、しぼんだ何かが膨らんで出来上がった新製品もまた私にとっては大切な存在。

SV-284Dは万能選手ではありません。これだけでは鳴らない、デカい、重い、消費電力も大きい…ネガティブな要素を見つけようとすれば、それこそ山のように出てくるでしょう。でもこのアンプを直熱三極管シングルに繋いだ時の瑞々しく、ヌケの良い、そして絶妙な倍音感は他のアンプからはなかなか得難い”私たちの味”と、今音を聴きながらそう感じています。

例えばSV-501SE+SV-284D。
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例えばSV-2500SE(完売)+SV-284D。
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この美しさを或る人は無意味と捉えるかもしれません。私はそれで良いと思っています。その多様性こそが趣味の神髄だからです。

これまで何度も言ってきたことですが、人もモノも100点満点なんてありえない…そしてまた零点の人もモノも絶対にない。みんな得手,不得手があって当たり前。大切なのは人もモノもその良いところを引き出して輝かせてあげることだと思います。例えば50点…その前にプラスを付すか、マイナスを付すかはその時代の社会観、その人の人生観なのかもしれませんね。

私の作るラーメンは10人中10人に旨いと言ってもらえなないかもしれません。でも”この味じゃないとね!”と言って下さる方の為にこれからもチャレンジ…できたら嬉しいですし、そういう世の中であって欲しいと思います。



by audiokaleidoscope | 2015-09-18 10:21 | オーディオ | Comments(2)

(9/17) 【お知らせ】Golden Dragon 845 Premium Metalについて

皆さん、こんにちは。一昨日からスタートさせて頂いているSV-284Dについてお知らせです。

毎回新製品の立ち上げに際しては十分な量のパーツを見込んで発注しています。SV-284Dは国内製造品ですのでシャーシ,トランス,機構部品類について目論見が大きく狂うことはありませんが、今回問題となっているのが真空管(845)です。今回SV-284Dには3種類の845をご用意しております。

Prime845ver.2(曙光電子製当社別注品)
Golden Dragon845 Premium Metal(曙光電子製特別製造品)
Cetron 845(USAリチャードソン・エレクトロニクス製)

①Prime845ver.2に関しては当社別注品ということもあり、今日現在充分な在庫を保有しておりますが、②845 Premium Metalに関して手配数+在庫数を大きく上回る需要予測(ご予約)が見込まれており、納期に関して非常に不透明な状況です。
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845 Premium Metalは定番でなく特別製造品扱いということもあり、工場においても常時製造あるいは在庫している訳ではありません。輸入元には再三の確認を行っておりますが、次回納期については不詳(未定)という状況で、私どもも大変苦慮しております。

つきましては状況をみて845 Premium Metal仕様についてはキット,完成品とも一旦ご予約の受付をストップさせていただくことになるかと思います。お急ぎの方は”真空管なし”(キットのみ)或いはPrime845ver.2にてご用命いただきますよう、お詫び方々ご案内申し上げます。

大変ご迷惑をお掛けしますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2015年9月17日 大橋慎
by audiokaleidoscope | 2015-09-17 12:25 | オーディオ | Comments(0)

本ブログ掲載内容は私人の見解であり、(株)サンバレー(ザ・キット屋)の立場,戦略,意見を代表するものではありません。


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